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電池用金属電極を非接触浮上・搬送

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電池用金属電極を非接触浮上・搬送

電極材の製造工程では、塗工(成膜)・プレス・乾燥・スリット・積層の重要プロセスがあります。

正極は、アルミ箔の上にペースト状の電極材料(活物質溶液)を塗工(成膜)・乾燥・プレスして作られており、電極材料にはコバルト酸リチウム・マンガン酸リチウム・リン酸鉄リチウムなどリチウム金属酸化物を用います。負極は、銅箔の上に、電極材料(活物質溶液)を塗工(成膜)して乾燥・プレスの工程を経由して作られます。電極材料は主にカーボン系で、黒鉛・炭素系材料、チタン酸リチウムが用いられることもあります。

battery_foil.jpg写真1

こうして、ロールtoロールプロセスを経由して作られた電極材を、スリット工程で必要な幅に裁断し、更に所定の寸法に切断します。これがセルと呼ばれる板状の部材になります。この後、セルは、検査工程・積層工程・注液・アッセンブリ工程を経ていきます。セルを積み重ねたセルスタックから、一枚一枚のセルをピックアップしたり、それをトラバースして、所定の場所へプレースする作業や、仕分けする作業が必要になります。一枚一枚のセルを繊細かつ高い処理量でハンドリングする技術のニーズがここにあります。

動画1は、セルスタックから非接触超音波 浮上・搬送装置がセルの上面を非接触で保持して、1枚1枚をピックアップして(シンギュレーション)右方向へトラバースしているシステムです。(※動画の基板は c-Si-PV 基板です。)(You tube 0:00~0:27)セルの上面下面は非接触です。セルに無駄な力を加えずに繊細に保持することができ、高い処理量でシンギュレーションとトラバースを行うことが出来ます。破損率の低減・歩留まり向上のメリットがあり、また非接触なので静電気による問題の発生源を削減し、正極材・負極材の搬送の場合でも汚染物質の付着を回避することにもつながります。

また、動画1の(You tube 1:03~1:22 )の映像では、非接触超音波 浮上・搬送装置のソノトロード(ホーン)の部材にガラスを採用したシステムです。(※動画の基板は c-Si-PV 基板)ガラスソノトロードでセルを非接触搬送するウェーハが実に滑らかに無振動で搬送されています。ガラスソノトロードことの下側から検査用ライトがウェーハを照射して検査しており、これにより上下両面を同時に検査しています。

overheadinverter.jpg写真2

写真2は、非接触超音波 浮上・搬送装置のソノトロード(高周波振動することにより周囲のガスを圧縮拡散しているパーツです)が、セルを上面から非接触で保持・搬送している様子です。柔らかく平滑性を保ちにくい電極材を非接触でハンドリングするための特別な技術が組み込まれています。

〇電極材の例

負極(カソード)
材質:銅箔(塗工・コーティング済み)
箔のサイズ:307 x 158mm(Rim 102 x 24mm を含む),厚さ 0.146mm
箔表面の平滑性:80μm(コーティングを含む)


正極(アノード)
材質:アルミ(塗工・コーティング済み)
箔のサイズ:307 x 158mm(Rim 102 x 24mm を含む),厚さ 0.146mm
箔表面の平滑性:80μm(コーティングを含む)


coinstackload.jpg写真3

写真3はコインスタックから一枚一枚のセル(電極材)をピックアップまたはプレースするシステムです。コインスタックの一番上の電極材の上に非接触超音波 浮上・搬送装置のソノトロード(高周波振動することにより周囲のガスを圧縮拡散するパーツです)が位置しています。柔らかく平滑性を保ちにくい電極材を非接触でハンドリングするための特別な技術が組み込まれています。

〇基材例

セル表面の平滑性:80μm(コーティングを含む)
サイクル時間:30~60枚/分
サイクル時間(組立てプラント):30枚/分
位置交差:約±0.1mm
セルのどちらの面での非接触ハンドリングに対応

 

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