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精密切削加工後の微小バリをCO2スノーでドライ洗浄

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精密切削加工後の微小バリをCO2スノーでドライ洗浄

            目  次

|| 精密切削加工後に金属部品に微小なバリが発生することがあります
|| CO2スノージェット洗浄装置のメリット
|| 他のバリ取り方式との比較
|| 実際に洗浄した切削加工部の写真
|| CO2スノーの洗浄のメカニズム
|| 関連情報


取扱商社:㈱ケー・ブラッシュ商会

 
    

精密切削加工後に金属部品に微小なバリが発生することがあります



切削加工には、工具が回転して工作物(被削材)を加工するフライス加工と、工作物を回転させて加工する旋削加工があります。

精密切削加工の後でも、工作物にミクロンオーダーの小さなバリが発生することがあります。

微小なバリでも、次工程で品質上の問題を引き起こすことがあるので、バリを除去する必要があります。

CO2スノージェット洗浄装置には、ミクロンオーダー~数十ミクロンの微小バリを除去する用途がございます。

CO2スノージェット洗浄装置は、微小バリの除去だけでなく、切削油の除去もできるので、切削加工後にCO2スノーで洗浄するとバリ取りと洗浄をワンプロセスで行うことができます。

CO2スノージェット洗浄装置のメリット


CO2スノージェット洗浄装置は、ブラストメディアとして液化炭酸ガスを使用します。二酸化炭素の物理的・化学的・熱的な力を利用して、ドライ洗浄します。

洗浄装置のノズルから噴霧するCO2スノーは、毒性が無く 不燃性です。CO2スノージェット洗浄で、金属部品表面の切削油やクーラントの微量の残留物、微小バリをドライ洗浄するのに適しています。工場で発塵したホコリや微小な金属系異物の除去もできます。


ノズルから噴霧された液化炭酸ガスは、表面に衝突すると昇華します。これにより、表面の汚染物や小さな微粒子は冷やされて脆化して、昇華の力で表面から取り除かれます。この原理は金属の洗浄にも高い効果を発揮します。CO2スノーの硬度はとても小さいので、工作物へダメージを与えずにドライ洗浄することができます。


CO2スノーで洗浄後の表面はドライに仕上がります。水滴や結露が無いので、洗浄後に乾燥工程は不要です。

ACP systems AG 社が開発したドライ洗浄技術は、自動化ラインにも適しています。CO2を放射するノズルをロボットで操作して接合する部位をドライ洗浄する使用方法が可能です。ロボットがCO2のノズルを運転するスペースだけが洗浄エリアになりますので、洗浄工程が小スペース化します。

他のバリ取り方式との比較


~湿式洗浄・超音波洗浄との比較~

 CO2スノージェット洗浄装置は、超音波洗浄や薬品を使用する湿式ウェット洗浄とも異なりますので、液体の循環精製や廃液処理の問題は皆無です。CO2スノーで洗浄後の表面はドライに仕上がります。水滴や結露が無いので、洗浄後に乾燥工程は不要です。


~ドライアイス洗浄機との比較~


 CO2スノージェット洗浄装置は、ドライアイスブラストとも異なり、基材へ大きなダメージを与えないので、工作物のきれいな外観表面を保持します。

 CO2スノージェット洗浄装置は、ノズルから噴霧するスノーは安定性があり、再現性が高い洗浄を可能にします。ドライアイスブラスト洗浄が、金型や設備の洗浄が主な用途なのに対して、CO2スノージェット洗浄装置は、工作物のような ”製品” の洗浄に適しています。

 CO2スノージェット洗浄装置は、ユーティリティーにドライアイスを使用しません。ドライアイスの保守管理の手間は無く、使用するタイミングでドライアイスを発注するような手間はありません。

 CO2スノージェット洗浄装置は、ユーティリティーに液化炭酸ガスを使用します。ボンベ(サイホン式)またはタンクです。

   CO2スノージェット洗浄装置は、微小なバリ取り・洗浄プロセスの自動化に適しています。


~金属ブラシ・セラミックブラシとの比較~


 金属ブラシやセラミックブラシを使用するバリ取りは、ブラシが削れる問題が付きまといます。これは、ブラシの頻繁なメンテナンスにつながるので作業者の負担が大きくなるほか、定期的なブラシ交換が必要になります。

 ブラシによるバリ取りと比較して、CO2スノーによる微小バリの除去は、ブラシのような摩耗・削れの問題はなく、再現性が高い処理を行うことができます。作業者の負担を減らし品質向上につなげることができるます。

 

実際に洗浄した切削加工個所の写真


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写真:切削加工後にCO2スノーでドライ洗浄していません。切削加工面には、微小なバリが発生しています。




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写真:切削加工後にCO2スノーでドライ洗浄しています。切削加工面の微小なバリやクーラント残留物も除去されてきれいな表面になっています。

CO2スノージェット洗浄装置の洗浄のメカニズム



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  CO2スノーの衝撃で洗浄

 CO2スノーを加速させて基材に衝突することにより、マイクロブラスト効果があります。


2  急速冷却

 低温のCO2スノーが汚染物を急速冷却して脆化させます


3  CO2スノーの膨張エネルギーで洗浄

 昇華によりCO2の体積が600~800倍に膨張。膨張する時のエネルギーで表面を洗浄します。


4  溶剤効果

 シクロヘキサンと同等の溶剤効果で表面を洗浄します。

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