目次
コンパクト除塵ピストル エレファントとは？
クリーン環境でも異物が漂っている
クリーン環境でエアーブローすると問題！？
エレファントがクリーン環境で支持される理由
クリーン環境に適したエアレス除塵技術！
除塵ピストルエレファント
vs ハンディエアーブローノズル
クリーン環境でのエレファントの用途
トレーのクリーニング
組立工程で樹脂製品のクリーニング
小さな部品のクリーニング
ブラシなのに非接触クリーニング！？
ロボットに持たせてクリーニング
関 連 情 報
コンパクト除塵ピストル エレファントとは？
エレファントは、産業用の除塵装置です。
工場の生産工程で、製品を取り扱う現場では、静電気は いろいろ悪さを引き起こします。例えば、静電気は 微小なゴミ・ホコリ・樹脂片・繊維・ケバを引き寄せて、製品表面に付着させることがあります。
そして、静電気でくっついた異物は、後工程で不良の原因につながります。
このような付着異物は、加工前・組立前など所定のプロセスで取り除く必要があります。
コンパクト除塵ピストル エレファントは、静電気で付着する異物に対して、
静電気を除去して、パルスエアで製品表面から除去し、異物を吸引。そして フィルターで捕集するまでを行う除塵装置です。
写真：エレファント180型
手持ち式のエレファント180型は、作業者が立ち作業や座り作業に適しています。
エレファントの筒状のグリップを手持ちで操作します。掃除機のように吸引力だけで異物を除去するのではありません。イオナイザを内蔵しているので、プラスイオン・マイナスイオンを放射して静電気を除電する機能があります。
また、パルスエア放射用のエアノズルを搭載しており、微細なパルスエアがプラスイオン／マイナスイオンを効果的に製品へ叩きつけ、異物をくっつける静電気の力を中和しながら、表面から浮き上がらせています。そして、吸引口から異物を排出して、別置きの集塵機にセットしたフィルターで捕集していくことが出来ます。
パルスエア放射用エアノズル＋イオナイザ（除電）＋集塵！
除塵に必要な機能がコンパクトな手持ち式のグリップに収納されているのです。
動画：エレファント110型
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クリーン環境でも異物が漂っている
クリーン環境でも、室内には微小な塵埃が浮遊しています。粒子の数は、クリーン環境の清浄度のクラスによります（JIS/ISO規格等）。
サイズ50μm～1mmの異物は、落下塵という呼称です。肉眼でも見ることができる大きさで、生産設備から発塵するダスト（金属粉、無機物等）、毛髪、花粉、繊維、ケバが該当します。これらの異物は、自重で落下しますが、空気の抵抗を受けながら緩やかに落下します。気流を受けると、気流に乗って流されることもあります。
サイズ50μm以下の異物は、肉眼で見ることが難しくなります。塗料に含まれる顔料、バクテリア等がこのサイズに分類されます。
そして、サイズ1μm以下の異物は、落下せずに環境中を漂い、浮遊塵埃と呼ばれています。すす や 微小な金属粉塵が、このサイズに該当するものがあります。
更に小さいエアロゾル粒子になると、サイズ0.1μm～0.01μmのものもあります。
発塵源として挙げられるものには、人に由来する異物や、生産設備に起因するもの、その他 室内に持ち込む機材にくっついて異物が持ち込まれることがあります。
クリーン環境は、人の出入りが伴います。クリーンウェア・クリーンブーツを着用して、粘着ロールでウェアをきれいにして、エアーシャワーを浴びてから入室します。
それでも、人に起因する異物の持ち込みを防止するのは難しいものです。
人が発塵源になる異物には、衣類からの繊維クズ、ケバ、セルロース系の異物、 皮脂・タンパク質等 有機系異物などがあります。
その他、室内の生産設備から発塵する微小な金属粉塵、すす などがあります。
クリーン環境でエアーブローすると問題！？
クリーン環境では、室内の気流の管理は厳重に行われています。室内に、設計に則した気流を流して、室内にパーティクルが飛散したり対流するのを防止します。
クリーンルームの清浄度により、気流は層流式・乱流式 等があります。気流で室外へ流した空気は、HEPAフィルターで濾して循環させて室内へ戻します。同時に、室内を陽圧にして 外からのパーティクル・微小な異物の侵入を防止します。
清浄度を保持するために気流設計されたクリーン環境で、エアーガンでエアーブローするということは、室内の気流を乱すことになり問題です。クリーン環境でも付着異物の対策として、エアーブローや除電ブローをする方法は 注意が必要です。
静電気対策として、エアーブロータイプのイオナイザを購入したが、ブローによる気流が問題視され、室内で運用できなかった、ということはありませんか？
エアーガン・集塵用ノズル・除塵用ノズルでも同様です。エアーをブローする除塵装置を室内で運用する時には、周りを遮蔽して周辺への飛散を防護するか、またエア―ブローした気流を吸引して 室内の設計気流への影響を最小限にして、周辺への飛散を防護することは重要です。
エレファントがクリーン環境で支持される理由
コンパクト除塵ピストル エレファントは、室内の気流への影響を最小限にするよう丁寧に設計されております。
手持ち式グリップには、無回転式エアノズルが搭載されております。ここからは、専用パルスエア発生器から供給された微細なパルスエアを放射します。
そして、手持ち式グリップには専用イオナイザが内蔵されており、異物を付着させる静電気の力をしっかり除電して、最小限のパルスエアで除塵を可能にしています。
グリップの吸引部の、リング状に配列したブラシは微細なパルスエアの飛散を防止して、エアノズルからの気流を しっかり吸引部へガイドします。
除去した異物は、吸引部から別置きの集塵機へ排出してフィルターで捕集します。
集塵機の排気にはHEPAフィルターを搭載することもできるので、クリーン環境に持ち込む場合でも、HEPAでろ過したクリーンな空気を室内に排気することができます。
コンパクト除塵ピストル エレファントは、日本の多くのクリーン環境で導入実績があります。
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クリーン環境に適したエアレス除塵技術
エレファントによる除塵作業は、高圧エアーガンや回転系のノズルでビシビシ ブローするのとは全く異なります。
高圧エアーガンは、クリーン環境の気流を乱し、静電気で付着した異物はエア圧を上げても除去しにくいものです。
そして、回転系ノズルは、激しい騒音が伴います。
それに対して。
エレファントは、無回転エアノズルから低圧パルスでエアーブローして、付着異物を除電して衝撃と微振動を与えて除塵する方式です。
ドライ工場エアをエレファントに接続して運転する場合には、レギュレーターで絞った低圧エアを接続して使用します。
低圧にすることと、更にパルス化したエアーを使うので、エネルギー効率が良く、圧縮機・コンプレッサーの電力を節約できます。
そして、回転系ノズルの除塵作業のような騒音は皆無です。作業環境にやさしい集塵システムです。
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コンパクト除塵ピストルエレファント
vs
ハンディエアーブローノズル
| エレファント | vs | ハンディエアーブローノズル | ||
| 集塵性能 | 高 | 低 | ||
| 異物が飛散するリスク | 低 | 高 | ||
| 静電気除去能力 | 高 | 低 | ||
| 回転部の発塵リスク | 無 | 有 | ||
| 騒音 | 低 | 高 | ||
| エア圧 | 低 | 高 | ||
| 圧縮エア消費 | 低 | 高 | ||
| 圧縮機の電力消費 | 低 | 高 | ||
| クリーン環境への 適正 |
良 | 悪 |
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クリーン環境でのエレファントの用途
トレーのクリーニング
トレーは、製品を入れる専用の入れ物です。最終製品を出荷する時に使うトレーもあれば、逆に 外注先から品物を受け取った時に、トレーと一緒に納品されることもあります。また、製品や部品を工程⇔工程の間で搬送するために使うトレーもあります。
トレーに異物が付着していると、そこに乗せた製品や部品に異物が転写してしまう原因になります。そのため、空のトレーをきれいにクリーニングする必要があります。
トレーに付着する異物の種類は、用途により様々です。また、トレーの使用方法により、片面のみの除塵で良いこともあれば、両面を除塵する必要があることもあります。
トレーを室内に持ち込む前、持ち込んだ後、いくつかの段階で、エレファントで清掃作業を行います。
立ち作業または座り作業の作業台を用意して、エレファントを設置して、トレーを手作業で清掃する運用方法です。
写真：エレファント180でトレーの除塵作業
空のトレーの清掃、両面清掃、部品を乗せたトレーの清掃。手作業なので いろいろな使い方に対応できます。
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組立工程で樹脂製品のクリーニング
小さなレンズやパネルを使うコンシューマエレクトロニクス製品の組立工程での用途です。樹脂・プラスチック製部品に小さな異物が付着したまま組み立てていくと、製品の中に異物を含有したまま組み立てられてしまいます。
製品の中で、異物が動いて レンズや回路の接点、リード線の間などにくっついてしまうと重大な製品不良の原因につながる恐れがあります。良品率低下・歩留まり低下につながる こうした原因に対処するため、組み上げる部品の清浄度は重要です。
写真：エレファント110型で樹脂成型品の除塵作業
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小さな部品のクリーニング
小さな部品を、トルネードタイプのエアーガンや、手持ち式の集塵用ノズル・除塵用ノズルで清掃して、問題に直面したことはありませんか？
小さな部品は、エアーを当てると吹き飛んでしまうのです。また、強く吸引すると 部品ごと吸い込んでしまう恐れがあります。
コンパクト除塵ピストル エレファントなら、こうした問題に上手く対応します。
最小限の吸引力と微細なパルスエアで安定して連続運転できるエレファントなら、小さな部品が動かないパラメータに調整して運転します。
エレファントなら、小型製品と触れずに非接触でクリーニングする条件出しにも有効です。
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ブラシなのに非接触クリーニング！？
クリーン環境で生産する製品には、ブラシを当てたくない基材もあります。携帯端末用パネル、ガラス、レンズ製品です。光学系の製品は、小さな擦り傷でも不良につながるため、ブラシを当てるのは極力避けたいものです。
基材表面とブラシを離して、非接触でクリーニングする用途にも対応できます。エレファントが放射する微細なパルスエアをしっかり集塵できる条件・クリアランスを確認して、運用します。
非接触クリーニング： デモ実演動画
動画のクリーナーの型式はエレファント110型です。
静電気除去＋パルスエアーブロー＋吸引、を同時に行っています。
異物・粉塵を飛散させずに 吸引除去しています。
次の章のエレファントFIX型であれば、ロボットに持たせて操作するのに適していますので、基材表面と非接触で距離を保持しながら ロボットでスキャンして非接触クリーニングするに適しています。
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ロボットに持たせてクリーニング
エレファントFIX型は、ロボットに持たせて除塵対策するのに適しています。
ロボットでティーチングした上で、やや広い面積の光学系パネルのクリーニングにも適用できます。
接触または非接触クリーニング、いずれの場合でも条件を確認して、運転します。
径がΦ60のエレファントFIX60型、Φ100のエレファントFIX100型の2機種ございます。
写真：エレファントFIX60型
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関 連 情 報
ハンディ！モバイル！手持ち式クリーナーでゴミ・ホコリを集塵！
ゴミ・ホコリを集塵除去！作業台で便利なハンディクリーナー！
プラスチック部品の付着異物対策！
最新の除塵装置でトレーをドライ洗浄！
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イメージセンサをCO2スノードライ洗浄（画像データ付）
