非接触式ウェブクリーナー スタティックエア
非接触式ウェブクリーナー スタティックエア
スタティックエアは、 非接触・インラインのドライクリーニング装置です。フィルム・シートの表面の静電気を除電して、静電気により付着した異物を非接触で除去し、集塵してフィルターで捕集するまで連続して行なうことができ、除塵に必要な機能がすべて装置化されています。また定期メンテナンスがとても簡単です。ウェブのクリーニングが真に自動化し、生産性の面でも非常に優れたウェブクリーナーです。
メーカー
キストエシャリッヒ （KIST+ESCHERICH GmbH）
目的・用途
異物対策
電池の製造
業界
デモ機（実機）貸出あり
商品説明
ウェブとは、ロールtoロール工程で製造するフレキシブルで長い製品の総称です。
ウェブには、紙・フィルム・フレキシブルガラス・ガラス繊維・炭素繊維・生地・フレキシブルプリント基板（FPC）・グリーンシート（プリント基板材料）・正極電極材・負極電極材・銅箔・アルミ箔・薄い鋼板などがあります。
最近、環境負荷低減技術として注目を集めているセルロースナノファイバー（CNF）も、フレキシブルなベースマテリアルへ印刷方式でコーティングする製法が、ロールtoロールによる量産を視野に検証させるようになっています。
パーツtoパーツで生産する方式と比べ、ロールtoロールは量産性において多くのメリットがあり、多くのウェブ製造工場がロールtoロールで製品を生産しています。
” 非接触式 ” ウェブクリーナーは、ウェブに触れずにゴミや異物を除去するドライクリーナーです。
＜スタティックエアのメリット＞
スタティックエアは、静電気によりフィルム・箔・シートに付着したゴミ・ホコリ・異物をきれいに取り除きます。除電・除塵作業が自動化し、歩留まり向上に大きく寄与します。非接触なので、基材をダメージレスでクリーニングします。
スタティックエアを、ロールtoロール搬送工程に設置すれば、付着異物による加工不良防止、外観検査機の誤作動防止、ラインのダウンタイム低減、歩留まり向上、自動化など多くのメリットがあります。
製品ラインナップ
※左右にフリックしてご覧いただけます。
スタティックエア08型
スタティックエアシリーズの代表的なモデル。
キストエシャリッヒ製静電気除去バー2本・フラットジェットノズル・回転ブラシ・吸引ソケットを搭載したモデルです。
処理幅は100?以下の狭幅モデルから、4m超の広幅まで制作できます。
4m超の広幅非接触ドライクリーナーを制作できるのは、静電気除去バーからハウジングまで、キストエシャリッヒ社の純正品だからです。
2軸延伸フィルムのような広幅にも対応できます。
除塵能力は、スタティックエアシリーズの中で最強です。
プラスチックフィルム・シート・紙・ガラス繊維のような高帯電物をロールtoロールでクリーニングする用途には、高濃度イオンを放射できるパルスDCイオナイザスマートイオンを搭載できます。
液晶用ガラス・半導体のような、微弱な残留電位に脆弱な用途には、高イオンバランスの高周波ACイオナイザ スマートイオンプレシジョンを搭載できます。
汎用用途にはAC静電気除去バーを搭載できます。
用途に合わせて、最適なイオナイザを搭載することができます。
スタティックエア09型
キストエシャリッヒ製静電気除去バー(コンパクトバー55)1本・フラットジェットノズル・吸引ソケットを搭載したモデルです。
既存ラインへの後付の利便性のために、ボディを極限までコンパクトに設計し、かつ必要な機能を最大限備えたモデルです。既存ラインへ後付けする場合でも、ラインのレイアウト変更を最小限にし、ユーザー様の負担を軽減します。
☆ 設置スペースが限られているスリッターへの後付・ガイドロールや配管が入り組んでいる狭い箇所への後付にお勧めです！
スタティックエア13
キストエシャリッヒ製静電気除去バー1本・フラットジェットノズル・吸引ソケットを搭載しています。
サイズはコンパクトなものが良い、異物除去能力は落としたくない！という用途に適したモデルです。
着脱式ガイドプレートを取り外して、超薄型ドライクリーナーとして運用する方法もあります。
ガイドロールとガイドロールの間の狭い設置スペースや、コンベヤとコンベヤの間でも設置を可能にしました。
商品特長
除塵の原理
◆フラットジェットノズル
フラットジェットノズル先端から高速エアーブローは、静電気除去バーからのイオンをエアに乗せて基材表面に広範囲に叩きつけます。そして、表面から離れたゴミや異物をエアーで吸引スリットへ運びます。
◆静電気除去バー
静電気除電バーがプラス・マイナスイオンを交互に発生させ、基材表面を除電することで静電気で付着した異物を除去しやすくします。静電気によるゴミ付着力を除去して、エアーブローによる異物除去効果を高めます。
◆吸引チャネル
除去されたダストを高いバキューム圧で吸引除去します。吸引ポートにはダクトホースをバンドで取り付けて集塵機へ接続します。
非接触式ウェブクリーナー スタティックエアの実力！
＜スリッターでの切粉除去＞
スリッターとは、ロールtoロールで材料のウェブを巻き出して必要なサイズに裁断する装置です。スリットには、レーザーを使用する方法もありますが、回転刃で裁断する方法が主流です。
フィルム・紙・電極など、ロールtoロールで生産するウェブは、所定の幅へ裁断するためにスリッターを使います。スリッターの刃で裁断すると、エッジ（端面）から ” 粉 ” が出てきます。スリットカス・切粉と呼ばれるもので、エッジ（端面）に粉が付いたまま巻き取ると、次工程やロールの納品先で問題を引き起こすことがあります。また、エッジ（端面）の粉がフィルムの表面へ飛び散ってしまう場合には、表面全体をクリーニングする必要があります。
刃で裁断した後は、基材は静電気を帯びるため、適切な除電器で静電気を除去しながら切粉を吸引除去する方法が効果的です。
スタティックエア09型は、スリッターの狭い設置スペースに適したコンパクトなウェブクリーナーです。
エッジ（端面）の切粉を除去するための超狭幅クリーナーを制作できます、広い幅全体をクリーニングする時は、フィルム幅に合わせて最適な有効幅のスタティックエアを制作できます。
＜ラミネート・コーターでの付着異物対策＞
ロールtoロール生産プロセスで、
ラミネートは、”貼り合わせ”を行う工程です。2種類のフィルム・紙をそれぞれロールから巻きだして、ラミネーターで貼り合わせます。コーターは、塗工機です。フィルム・紙・電極の製造工程でもコーターはあります。スラリー状または液体の原材料をウェブの上に均一に塗布するのがコーターです。
ラミネートやコーターで、ウェブの付着異物を前処理として除去する用途があります。このような用途にスタティックエアを運用することができます。
※ラインPLCとの信号接続、スタティックエア取付、メンテナンス、防爆等、別途お打ち合わせにてご対応させて頂きます。
＜乾燥機の前後処理＞
ロールtoロール生産プロセスで、
乾燥機は、ウェットな表面の基材を乾かします。熱風を対流させる乾燥炉や、遠赤外線乾燥炉などがあります。
スタティックエアで乾燥前処理することで、乾燥炉の汚染を予防します。
スタティックエアで乾燥後処理することで、乾燥炉で転写した異物を除去します。
＜外観検査工程での付着異物対策＞
ロールtoロール生産プロセスで、
外観検査工程は、画像検査機でウェブ表面をカメラで欠点を検出してモニタリングする検査機です。表面検査装置・面検機とも言います。
フィルム・電極・ガラス繊維の生産工程で、外観検査工程があります。
静電気を帯びたフィルムに浮遊しているホコリやゴミが付着すると、カメラが欠点と識別してエラーになることがあります。こうした画像検査機の誤作動を防止するためにスタティックエアで前処理としてウェブにくっついた異物を除去します。
＜穴あけ機での切粉除去＞
ロールtoロール生産プロセスで、
穴あけ機には、パーフォレータ―とパンチングマシンがあります。パーフォレータ―は、無数の針を付けたロールで、フィルムを通すことで穴を開けることができます。針の径によって穴のサイズが決まります。レーザーで穴をあける、レーザーパーフォレータも穴あけ機です。フィルムをプレスで打ち抜いて大きな穴をあけることもあります。パンチングマシンは、針をセットした金型へ、フィルムを通してプレスして穴を開ける設備です。針で穴をあけた場合、レーザーで穴をあけた場合でも、切り口から微小な粉や切りくずが発塵することがあります。このような場合、後処理としてウェブクリーナーを使用します。
非接触式スタティックエア、または接触式ローターリーンで、穴あけ機の切りクズをインラインでクリーニングします。
＜出荷前の清掃＞
製品をロールへ巻き取って出荷する前に、最後にウェブクリーナーできれいにします。納品先でのトラブルの予防、製品の品質工場が目的です。特殊フィルム、ガラス繊維、生地、さまざまな製品が、最終出荷前に異物除去対策を必要としています。
非接触式スタティックエアが最終工程で製品をきれいにクリーニングします。
＜フラット基板クリーナーとして運用＞
基板・プリント配線板のような表面がフラットな基板をクリーニングします。基板分割機の後の、切粉・粉塵・樹脂カス・ガラス繊維・クズのような静電気でくっついてしまう異物の問題、生産環境中のホコリが静電気で付着するという異物付着の問題、スタティックエアで異物除去を自動化します。
＜自動機の中で運用＞
自動機の中で、表面がフラットな基材をスタティックエアを運用する用途があります。
自動機のPLCとの信号接続・取付・メンテナンス方法など、お打ち合わせにてご対応いたします。
＜ガラス製造工程で運用＞
ガラス製造工程では、各種加工機の前処理として、微小なゴミやホコリの付着異物除去・カレット（ガラス屑）を除去する工程があります。スタティックエアを設置して、非接触・インラインでガラスの表面をクリーニングします。
＜シート製造工程で運用＞
カットした枚葉シートをスタティックエアでクリーニングします。光学系フィルムの場合、微小傷やスクラッチ防止のため、非接触が好まれます。シートの搬送は、既存の真空チャック搬送工程・吸着コンベヤ搬送工程などです。
＜電極製造工程で電極クリーナーとして運用＞
正極電極箔・負極電極箔をロールtoロール製造工程でローラークリーンでインラインでクリーニングします。検査・塗工・穴あけ・貼り合わせ等の工程で、片面クリーニング・両面クリーニングに対応できます。基材幅に合わせて、ロータークリーンスタティックエアは100?単位で制作できるので、スリット前の広幅・原反幅のスタティックエアや、スリット後の狭幅スタティックエアを制作できます。電池の重大な性能劣化を引き起こす小さな金属異物の除去や・活物質・粉塵・ゴミ・ホコリ等の異物除去を行います。
製造現場のクリーン化に貢献！
ゴミ・ホコリ・異物・静電気にまつわるトラブルは、様々な業種の製造現場で発生しています。
エアーガンやイオナイザの除電ブローは、多くの製造現場で異物対策・静電気対策として使用されています。
圧縮エアーブローすると、基材表面をブローするだけでなく、生産環境中に浮遊している小さなゴミやホコリを飛散させることになります。
吹き飛ばされた微小な塵埃は、静電気を帯びており、帯電した基材に引き寄せられて くっついてしまいます。
再付着の問題です。
エアーで吹き飛ばす方式は、手軽に導入できる一方、ゴミ・ホコリを吹き飛ばすことで作業環境を悪化させ、再付着の問題があります。
スタティックエアは、基材をドライ洗浄するだけでなく、付着した異物を吸引除去して、集塵機に設置したフィルターで捕集するまで連続運転で行います。
再付着の問題を改善して、作業環境を汚さないクリーンな除塵装置です。
写真：
スリッターで裁断後のフィルムをクリーニング
主な用途
活物質の除塵・金属異物の除去・カーボンパーティクルの除去・カレット(ガラス屑)の除塵・スリットカスの除去・コーティング・ラミネート・印刷前処理・パッキング・積層・穴あけ・レーザー加工の前後処理
〇除塵対象の製品：
電極箔（銅箔・アルミ箔）・炭素繊維複合材・フィルム（保護フィルム・建材用フィルム・包装用フィルム・光学フィルム・セパレーターフィルム）・シート（PET・PP・樹脂系と金属系の複合材料）・紙・基板・PCB・ガラス・ガラスクロス・織布・不織布・ベルトコンベア
写真：
フィルムとプラスチックカードの貼り合わせ前にクリーニング
リーゾナブルな価格
テストで良い結果がでたので非接触ドライクリーナーを購入したが、価格がネックで水平展開を断念した。。。
こんな事はありませんか？
将来、量産ラインへの水平展開を視野にウェブクリーナーの選定を始める場合、異物除去能力と同じくらい重要なのが価格です。スタティックエアは、このようなご要望へ ベストマッチです！
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