強力な除電とエアブローを、コンパクトなノズルに集約
スタティックエア マルチジェットは、パルスDC方式による強力な除電とフラットなエアブローを組み合わせた除電エアノズルです。静電気による吸着力を弱めながらエアを吹き付け、シートの貼り付き・二枚取りや、表面に付着した粉塵・異物の対策に使用できます。
キストエシャリッヒ (KIST+ESCHERICH GmbH)
異物対策
電池の製造
デモ機(実機)貸出あり
PROBLEM
除電だけ、エアブローだけでは解決しにくい貼り付き・異物付着に
・ 積層されたシートが貼り付き、二枚取りが発生する
・ 静電気で吸着した粉塵や異物をエアだけでは飛ばしにくい
・ 高帯電したワークを除電しながらエアブローしたい
・ シート同士の間にエアを送り込み、分離しやすくしたい
・ ブラスト後などに残る粉塵・粒子の付着を抑えたい
・ 装置内の限られたスペースへ除電とエアブローを組み込みたい
SOLUTION
静電気を弱めてから、エアの力を使う
スタティックエア マルチジェットは、パルスDC方式で生成したイオンとフラットなエアブローを組み合わせます。まず静電気による吸着力を弱め、同時にエアをワークへ送り込むことで、貼り付いたシートの分離や、表面に付着した粉塵・異物の除去をサポートします。
マルチジェットの考え方
1. 除電
静電気による
吸着力を弱める
2. エア
フラットなエアを
ワークへ吹き付ける
3. 離す・飛ばす
シート分離や
付着異物の除去をサポート
二枚取り対策では「除電+シート間へのエア」
積層されたシートの貼り付きは、静電気だけが原因とは限りません。マルチジェットはシートを除電すると同時に、シートの端部からエアを送り込むことで、シート同士を分離しやすくします。
粉塵・粒子には「除電+エアブロー」
静電気によってワーク表面へ吸着した粉塵や粒子は、エアを吹くだけでは残ることがあります。帯電を中和して吸着力を弱めながらエアを吹き付けることで、異物を表面から離しやすくします。
さらに強いエアの作用が必要なら、パルスエアにも対応
別売のエアーコントロールと組み合わせることで、マルチジェットから断続的にエアを噴射するパルスエア運転が可能です。用途やワークに応じて、連続エアとパルスエアを使い分けることができます。
スタティックエア マルチジェットは、パルスDC方式による強力な除電を行い、ワークや異物の帯電を中和します。静電気による吸着力を弱めてからエアを作用させることで、貼り付いたシートの分離や、表面に付着した粉塵・粒子の除去をサポートします。
高帯電した樹脂シートやフィルムなど、エアブローだけでは静電気の影響が残りやすい工程にも適しています。「まず除電して、付着する力を弱める」ことが、マルチジェットのクリーニング・分離作用の第一段階です。
エアの力だけに頼らない
静電気で強く吸着しているワークや粒子に対して、除電とエアブローを組み合わせて作用させることがマルチジェットの特長です。
マルチジェットは、生成したイオンを圧縮エアに乗せてワークへ送り出します。フラットな形状のエアノズルからイオンエアを吹き付けることで、シート端部やワーク表面へ広く作用させることができます。
除電だけで終わるのではなく、エアそのものを利用できるのが特長です。積層されたシートではシート間へエアを送り込んで分離を助けることができ、粉塵や粒子が付着したワークでは除電しながらエアで表面から剥離する使い方ができます。
イオンを届けるだけでなく、エアにも仕事をさせる
気流を利用して「離す・飛ばす」工程に向いていることが、エアを使用しないブローフリータイプのイオナイザとの大きな違いです。
スタティックエア マルチジェットは、別売のエアーコントロールと組み合わせることで、連続したエアブローだけでなく、断続的なパルスエアを使用できます。
エアをON/OFFして瞬間的に作用させることで、ワーク表面に付着した粉塵や粒子の剥離、積層されたシートの分離など、エアの衝撃を利用したい工程で効果的に使用できます。
連続エアとパルスエアを、用途に合わせて使い分け
通常の連続エアで使用することも、エアーコントロールを追加してパルスエアで使用することも可能です。ワークの材質、付着状態、必要なエアの作用に合わせて構成を選べます。
スタティックエア マルチジェットは、幅110 × 高さ54 × 奥行33mmのコンパクトな除電エアノズルです。シート供給部、搬送ライン、加工装置内など、設置スペースが限られる場所への組み込みにも適しています。
除電とエアブローを1つのヘッドで行えるため、「ここで除電しながらエアを当てたい」というポイントへ設置しやすく、既存設備への追加や自動化装置への組み込みにも利用できます。
二枚取り対策から、局所的な異物除去まで
積層シートの端部、ブラスト後のワーク、搬送中の部品など、除電とエアを同時に作用させたい場所へピンポイントで組み込めます。
DOUBLE SHEET PREVENTION
シートの二枚取り防止|除電+エアで貼り付きを分離
積み重ねたシートが、1枚ずつ取れない。
樹脂シート、フィルム、紙などを積層して供給する工程では、上のシートを吸着パッドなどで取り出したときに、下のシートまで一緒についてくる「二枚取り」が発生することがあります。
原因のひとつが静電気です。しかし、シート同士が密着している場合は、静電気を除去するだけでは十分に分離できないことがあります。そこでマルチジェットは、除電とエアの両方を利用します。
シートを除電しながら、シート間へエアを送り込む
マルチジェットを積層されたシートの端部へ向けて設置します。パルスDC方式でシートの帯電を中和して静電吸着を弱めると同時に、フラットなイオンエアをシート同士の間へ送り込みます。これによりシート間にすき間をつくり、1枚ずつ分離しやすい状態にします。
1. 除電
シートの帯電を中和し
静電気による吸着を弱める
2. エアを入れる
シート端部から
シート間へエアを送り込む
3. 1枚ずつ分離
密着したシートを離し
取り出しやすくする
シート二枚取り防止への使用例
シート端部からイオンエアを送り込み、除電とエアの作用によってシートを分離しやすくします。
分離しにくいワークには、パルスエアも検討
別売のエアーコントロールと組み合わせることで、断続的なパルスエアを使用することもできます。シートの材質や貼り付き状態に合わせて、連続エアとパルスエアを使い分けます。
実際のシートでテストすることをおすすめします
二枚取りは、静電気だけでなくシート材質、表面状態、積層状態、吸着方法などにも影響されます。設置位置やエア圧などを調整し、実際のワークで分離状態を確認することが重要です。

PARTICLE REMOVAL
ブラスト材・粉塵・粒子の付着対策|除電してからエアで剥離
エアを吹いても、細かな粒子が表面に残っていませんか?
ショットブラストやサンドブラストなどの加工後には、ブラスト材の微粒子や粉塵がワーク表面に残ることがあります。こうした粒子が静電気によって吸着している場合、通常のエアブローだけでは十分に離れにくいことがあります。
スタティックエア マルチジェットは、パルスDC方式でワーク表面の静電気を中和し、粒子の静電吸着を弱めながらフラットなエアを吹き付けます。除電とエアを同時に作用させることで、付着した粉塵や粒子を表面から離しやすくします。
1. 除電
ワークと粒子の帯電を中和し
静電吸着を弱める
2. エアブロー
フラットなエアを
ワーク表面へ作用させる
3. 剥離
粉塵・ブラスト材などを
表面から離しやすくする
さらにエアの作用を強めたい場合は、パルスエア
別売のエアーコントロールに接続することで、連続ブローではなく断続的なパルスエアを使用できます。エアを瞬間的に作用させることで、用途によっては粒子を剥離しやすくできます。
下の写真は、ブラスト後の粒子・粉塵対策への使用例です
静電気で付着したブラスト材や粉塵へイオンエアを作用させ、表面から離しやすくします。
すべての異物を除去できるわけではありません
マルチジェットは、静電気によって吸着した乾燥した粉塵・粒子などの対策に適しています。一方、油分を含む汚れ、粘着性の高い異物、強く固着した粒子などは十分に除去できない場合があります。実際のワークでのテストをおすすめします。

SELECTION GUIDE
除電方式の選び方|SPM・マルチジェット・パルスエアを比較
静電気対策では、単純に「除電能力が高いもの」を選べばよいわけではありません。ワークへ気流を与えたくないのか、エアを使ってシートを分離したいのか、粉塵や粒子を吹き飛ばしたいのかによって、適した構成は異なります。
スマートイオンSPM、スタティックエア マルチジェット、マルチジェット+エアーコントロールの違いを整理します。
| 比較項目 |
スマートイオン SPM |
スタティックエア マルチジェット |
マルチジェット +エアーコントロール |
|---|---|---|---|
| 主な役割 | 除電 | 除電+エアブロー | 除電+パルスエア |
| 圧縮エア | 不要 | 必要 | 必要 |
| 気流 | 発生させない | 連続エア | 断続的なパルスエア |
| 静電気による貼り付き対策 | ◎ | ◎ | ◎ |
| シート間へエアを送り込む | × | ◎ | ◎ |
| 粉塵・粒子の剥離 | △ | ○~◎ | ◎ |
| 気流を嫌うワーク | ◎ | △ | △ |
| 二枚取り防止 |
○ 静電気が主因の場合 |
◎ | ◎ |
| 向いている用途 | 気流を与えずに強く除電したい工程 | 貼り付き・二枚取り・粉塵付着など、除電とエアを同時に使いたい工程 | 瞬間的なエアの力を使って、分離・剥離を強化したい工程 |
※◎・○・△は方式選定の目安です。実際の効果は、ワーク材質、帯電量、エア圧、設置距離、付着物の状態などによって異なります。粉塵・粒子の除去やシート分離では、実ワークでのテストをおすすめします。
エアを使わず、除電そのものを重視するなら
ワークへ気流を与えたくない場合や、静電気の中和が主目的の場合は、圧縮エアを使用しないスマートイオンSPMが適しています。
除電しながら「離す・飛ばす」ならマルチジェット
シート間へエアを送り込みたい、静電気で吸着した粉塵や粒子を剥離したいなど、気流を積極的に利用する工程ではスタティックエア マルチジェットが適しています。
さらにパルスエアを使いたい場合は
マルチジェットを別売のエアーコントロールへ接続することで、断続的なパルスエア運転が可能です。瞬間的なエアの作用を利用したい工程で検討できます。
FAQ
スタティックエア マルチジェット|よくあるご質問
スタティックエア マルチジェットの除電方式、エアブロー、二枚取り防止、粉塵・粒子対策などについて、よくあるご質問をまとめました。
貼り付き・二枚取り・異物付着でお困りですか?
ワークの材質、帯電状態、設置スペース、エア条件などを確認し、マルチジェット単体、エアーコントロールとの組み合わせ、またはスマートイオンSPMから適した方法をご提案します。
お問い合わせ時に「ワーク材質」「現在の静電気トラブル」「除去したい異物」「使用可能なエア圧」「設置スペース」が分かると、選定がスムーズです。設備写真やワーク写真がある場合は、あわせてご相談ください。
製品サービス内容に関するご質問やご不明な点などお見積りがありましたら、こちらよりお問い合わせください。