クリーンルームに適した専用チャンバー内で洗浄できます
ACP
異物対策
電池の製造
ジェットステーションは、クリーンルームで生産する半導体部品・電子部品・センサー等に対して、表面に付着した異物・微小な汚染物をドライプロセスで洗浄する装置です。
スタンドアロン 独立型のドライ洗浄装置です。
ジェットステーションの密閉用チャンバーは、クリーンルームに適したステンレススチール製です。
密閉チャンバーの中には、CO2スノーを噴霧するノズルがセットされています。
ノズルから、噴霧した液化炭酸ガスは、微小な氷の結晶(CO2スノー)になって、放射されます。基材に付着した様々な異物をドライ洗浄します。
噴霧したCO2スノーや排気は、密閉チャンバー内で行われるので、チャンバーの外への飛散を防止しています。
また、CO2スノーで洗浄したガスをチャンバー内で排気することにより、表面から除去された異物が製品に再付着するのを防止しています。
そして、密閉チャンバーは、CO2スノーを噴霧する時のノイズを消音する効果があります。
<洗浄装置の運転>
基材は、スライド式ドアから手作業でチャンバーへ出し入れします。スライドドアは、安全スイッチ付です。
CO2センサーが、二酸化炭素濃度のモニタリングを行い、設定濃度を超えた場合、洗浄装置の運転を自動シャットダウンします。
立ち作業・座り作業のどちらにも適しています。CO2スノーのON/OFFは、フットペダルで行います。
<副産物の二酸化炭素を使用できます>
ジェットステーションの運転に必要なユーティリティーは、ドライ圧縮エア・電源・液化炭酸ガス です。
液化炭酸ガスは、ボンベまたはタンクに充填された液体CO2です。液化炭酸ガスは、化石燃料を生成するプロセスで生じる副産物です。この副産物の液化炭酸ガスは、様々な産業用途で使用できるようにガス会社が精錬して液化炭酸ガスとして販売しています。ジェットステーションは、ユーティリティーとして液化炭酸ガスを使用しています。
こうした出来合いの液化炭酸ガスをシステムに供給して、ノズルからCO2を排出しています。この過程で、システムが新たに生成して放射するCO2は無く環境的に中立です。
<クアトロクリーンテクノロジー>
CO2スノージェット洗浄装置は、4つの洗浄効果があります。
衝撃洗浄
液体CO2をノズルから放射すると小さな氷の結晶(CO2スノー)が生成されます。スノーは、シールドエアで超音速まで加速され、異物に衝撃を与えて剥離します。
急速冷却
スノーは、-78.5℃です。スノーは、汚染物を急速冷却して脆化させます。そして、汚染異物の張力と基材表面の張力にひずみが生じて、表面から除去しやすくなります。
爆発洗浄
個体のCO2スノーは、気体に昇華する時に、体積が600~800倍に膨張します。この爆発的な膨張により、異物を基材表面から剥離除去します。
溶剤効果
シクロヘキサンに近い溶剤効果があります。特に、炭化水素系物質や有機物に対して高い洗浄効果があります。
CO2スノーは、ノズルから放射されると直ちに基材表面に衝突します。スノーの硬度は低いので、基材へのダメージを最小限にして、汚染異物を除去します。二酸化炭素のスノーは、常温・常圧下で液体としてとどまることはありません。たちまち昇華して気体になります。これにより基材をドライで洗浄することが出来ます。
・ドラム寸法(mm):1000-2000(7t) / 1250-2500 (15t) / 1800-4200(30t) / 2400-5000(50t)
◆微小なゴミ・ホコリ
エア―ブローノズル・集塵・除塵用ノズルでは除去が難しい、ミクロンオーダー サブミクロンオーダーの異物にも高い除塵効果
◆有機系異物・炭化水素系汚染物
◆油の皮膜・指紋
◆プリント基板に残ったフラックスの残渣
◆レーザー溶接後のヒューム・蒸散物・すす
◆ミクロンオーダーの微小バリ(PEEK・医療用部品等)
写真:プリント回路基板をドライ洗浄
マスキングして接点をスポット洗浄
◆半導体部品
◆医療用部品
◆イメージセンサー(CMOS・CCD)
◆プリント基板(フラックス残渣の洗浄・ボンドパットの洗浄)
◆セパレータのレーザー加工後の すす の洗浄
◆ステンレス等 金属製品のレーザー加工前の洗浄(表面の油皮膜等)・レーザー加工後の洗浄(ヒューム・すす・蒸散物)
◆レンズ・光学部品・ガラス基板
◆電子部品・成形回路部品(接点の洗浄等)
<主な産業>
◆研究所・実験室での使用
◆半導体材料製造工場
◆レンズ・センサー等光学部品
◆電子部品・光学系部品製造工場
◆医療用部品生産工場
◆自動車用部品生産工場
◆ガラス基板・パネル製造工場
写真:CMOSイメージセンサーをドライ洗浄
CO2スノーはCMOSをダメージレスでコンタミを洗浄
◆手動式ジェットステーションHP◆
手作業で洗浄を行うときは、スライドドアからチャンバーに搬入した基材を、観察窓のアーム挿入用ポートに腕を入れて、基材を手で持ち、フットペダルでCO2スノーを運転して洗浄します。洗浄の正確性・再現性等は、手作業によります。研究開発・実験や、少量・多品種製品のドライ洗浄に適しています。
◆自動式ジェットステーションHP◆
洗浄の高い再現性・高い清浄度が要求される用途では、チャンバー内にロボットを搭載した自動式ジェットステーションHPがあります。
このシステムでは、基材は自動ドアからチャンバーへ搬入して、X/Y軸システムのレシーバーまたはロータリーテーブル(両方も可)でセットされます。個別の部品に適した洗浄プログラムを予め入力した上で、洗浄をボタン操作します。
ノズルの移動速度・距離・製品の洗浄部の位置合わせ等の条件は、ロボットがプログラムに沿って自動運転します。
<技術情報>
重量:約650kg
寸法:2,1m x 1,4m x 0.8m-1m(H x W x D)
液化炭酸ガス:ボンベまたはタンクから接続して下さい
CO2消費量:ノズル1本あたり0.15kg
圧縮エア消費量:0,29m3/min(0.6MPa)、5m3/min(0.95MPa)
供給電源:400VAC / 16A
キャビネット・フレーム材質:ステンレスVAスチール
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