インラインクリーンは、電線の押出成形ライン・エンボステープのリールtoリール工程、フラットケーブル製造工程のロールtoロール、のような長尺製品を非接触インラインできれいにするドライクリーナーです。
キストエシャリッヒ (KIST+ESCHERICH GmbH)
異物対策
電池の製造
デモ機(実機)貸出あり
製品の表面に静電気でくっついた小さなゴミやホコリを、インラインクリーンは静電気をしっかり除電してゴミ・ホコリを吸引除去します。
鋼線・平角導体に付着した金属系異物を、インラインクリーンは微小な高速パルスエアーブローで表面から除去して吸引除去します。エンボステープ・キャリアテープのような表面がデコボコした基材でも、インラインクリーンのパルスエアは、隅々まできれいにして付着異物を集塵機にセットしたフィルターで捕集します。
クリーニングは、インラインで行います。連続で走行している長尺製品の表面の異物を除去してきれいに除塵します。
インラインクリーンは、次の4つの機器で構成されています。
(1)インラインクリーンボックス
インラインクリーンボックスには、ワンポイントイオナイザー1箇所、パルスエア発射用ジェットノズル上下2箇所、吸引チャンネル、が搭載されています。ワンポイントイオナイザーからはプラスマイナスイオンを放出し、基材表面の静電気を除電して異物を取れやすくします。ボックスの上下からパルスエアを発射してボックス内に乱流を生成し、付着異物を吹き飛ばします。基材から離れたダストや微粒子は、ボックスの吸引チャンネルから吸い出して、ダクトホースを介して別置きの集塵機に設置したフィルターで回収します。
(2)イオナイザー用電源ボックスPU55
インラインクリーンボックスに搭載したイオナイザーの電源です。
(3)エアコントロール
パルスエアの運転を制御します。パルス周波数は可変です。
(4)小型集塵機
ダクトホースを通して集塵したダストを専用フィルターに集めます。風量・制圧は制御可能です。ES41の場合、風量:90-190m3/h、静圧:1600-3200Pa。他の機種もあります。
<押出成形ラインでの付着異物対策>
◆インラインクリーン050型◆
インラインクリーン050型は、薄肉電線・極細電線のように連続で走行している長尺物の製品に付着した微小なゴミやホコリ・金属異物を非接触・インラインでクリーニングするドライクリーナーです。対象物は、クロスヘッドに挿入する前の鋼線の付着異物除去、または被覆後の細い樹脂表面に静電気で付着した小さなゴミやホコリです。
電線の品種は様々有る中で、異物対策が必要な電線は、薄肉電線・極細同軸ケーブル・テフロン電線・フッ素電線などです。
押出成形ラインで、鋼線に加熱・溶解・混錬した樹脂をクロスヘッドで被覆するプロセスで、鋼線に付着した金属系異物や微小なゴミは、被覆後の製品の品質を悪化させます。被覆した表面の一部が突起状に隆起したものを ” コブ ” と言います。電線製造ラインではコブ検出器・外径測定器を設置して、コブ・外径不良・偏肉不良の製品の流出防止に努めます。
インラインクリーンの目的は、鋼線に付着した異物を除去することにより、被覆後の製品不良を防止することです。そして、高い品質の電線を製造して、コブ検出器・外径測定器のエラー頻度を減らして、ラインの停止時間を低減することが目的です。
鋼線のクリーニングだけでなく、被覆後の製品のクリーニングにも有効です。シールド(編組)ライン・シースラインで静電気で付着する微小なゴミや異物の除去に適用することができます。このような用途に、インラインクリーン050は最適です。
クリーニングヘッドには、静電気除去・高速パルスエアーブロー・集塵機能が小さなクリーニングヘッドに搭載されております。クリーニングは、インラインクリーンの小さな密閉したボディの中で行なわれますので、工場内へのゴミの飛散を最小限にして、再付着を防止します。
装置はコンパクトで既存のラインへの敷設は簡単です。製品表面の静電気により付着した小さな異物・塵埃・パーティクルを表面から除去して、別置の集塵機に設置したフィルターで回収します。清掃プロセスが自動化し、歩留まり低減・不良削減に貢献します。
<フラットケーブルの付着異物対策>
◆インラインクリーン016◆
フラットケーブルの製造工程で、鋼線である複数の平角導体を巻きだして、上下から絶縁テープで貼り合わせるラミネート工程があります。巻きだした平角導体に異物が付着していると、貼り合わせた後のフラットケーブルで製品不良につながる恐れがあります。インラインクリーン016型は、平角導体の付着異物を吸引除去して、別置きの集塵機にセットしたフィルターで捕集します。クリーニングは、非接触インラインで行いますので、製品の除塵・清掃作業が自動化します。
<ファイバーの付着異物対策>
◆インラインクリーン050型◆
光ファイバーや細いチューブの製造ラインで、静電気を帯びた表面は生産環境中に浮遊している小さなゴミやホコリを引き寄せて、くっついてしまうことがあります。こうした付着異物が後工程で問題を引き起こす場合には、付着異物を除去する必要があります。
静電気でくっつく異物は、エアーブローだけではなかなか除去できないものです。イオナイザで除電ブローすると、ゴミやホコリを周囲にまき散らしてしまうので、製品に再付着させる可能性があります。
インラインクリーンは、長尺製品に静電気で付着した小さなゴミやホコリを、静電気除去+パルスエアーブロー+吸引除去 で取り除いて、別置きの集塵機にセットしたフィルターで異物を捕集します。作業環境に、ホコリを飛散させずに 効果的に異物を除去するドライクリーナーです。
<キャリアテープ・エンボステープ>
◆インラインクリーン016◆
カバーテープ・エンボステープは、精密な電子部品を乗せるプラスチック製の包装資材です。
エンボステープは、電子部品を乗せる部位がデコボコしており、くぼみに小さなゴミやホコリがくっついていると、電子部品を乗せたときに異物が転写することがあります。電子部品の接点に金属異物が付着すると最悪の場合、短絡して製品不良になります。ゴミやホコリの付着も納品先のクレームにつながる恐れがありますので、電子部品の異物対策には、容器のエンボステープやカバーテープのクリーニングが必要です。静電気を帯びやすいエンボステープの付着異物は、しっかり静電気を除去してからパルスエアーブローして表面から吸引除去できるインラインクリーン016型が適しています。
ゴミ・ホコリ・異物・静電気にまつわるトラブルは、様々な業種の製造現場で発生しています。
エアーガンやイオナイザの除電ブローは、多くの製造現場で異物対策・静電気対策として使用されています。
圧縮エアーブローすると、基材表面をブローするだけでなく、生産環境中に浮遊している小さなゴミやホコリを飛散させることになります。
吹き飛ばされた微小な塵埃は、静電気を帯びており、帯電した基材に引き寄せられて くっついてしまいます。
再付着の問題です。
エアーで吹き飛ばす方式は、手軽に導入できる一方、ゴミ・ホコリを吹き飛ばすことで作業環境を悪化させ、再付着の問題があります。
インラインクリーンは、基材をドライ洗浄するだけでなく、付着した異物を吸引除去して、集塵機に設置したフィルターで捕集するまで連続運転で行います。
電線製造工程で再付着の問題を改善して、作業環境を汚さないクリーンな除塵装置です。
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