熱伝導性の良い水素を使用することでチャージ内の温度ムラを無くし均一な機械特性を得ることができます。
納入機器名 | 100%水素焼鈍炉 HICON /H2 |
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機器メーカー | オーストリアEBNER社 |
期待できる効果 | 製品の光輝性向上・機械的特性の均一化・ユーティリティコスト削減 |
水素還元雰囲気での素材の熱処理工程は世界の多くのメーカーで一般的に使用されておりますが、この技術を世界で最初に開発したのがオーストリアEBNER社です。爆発性の高い水素ガス使用には高度な安全管理とプロセス制御が求められます。
ベル型焼鈍設備 | ストリップコイル材・線材コイル材・コイン・各種部品材をバッチ方式で熱処理する設備です。 |
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連続熱処理炉 | 鉄鋼ストリップ材・バー材などの材料を連続的に縦型もしくは横型で熱処理する連続ラインです。 |
焼入れ/焼き戻しライン | 刃物ブレード材・スキーエッジ・巻き尺・自動車部品に使用されるステンレス・鉄鋼ストリップ材を焼入れ/焼き戻しして硬度を確保する連続ラインです。これまでは溶融金属または油で焼入れを行っていましたがこの焼入れを水素100%で行います。 |
窒素雰囲気炉などでは、処理コイル内に温度差・温度ムラが発生し機械特性にバラつきが生じる場合がありましたが、水素雰囲気を使用する事で、炉に積載された材料の組織をほぼ均一化する事ができます。
鉄鋼素材では、熱処理中に炭素分が素材から出る現象が生じる場合があります(脱炭)。炭素が抜けた部分は焼き入れを行っても十分な硬さが得られませんが、脱炭を防ぐための精密なプロセス制御を行います。水素100%の還元雰囲気での熱処理は、脱炭は一切ありません。
鉄鋼材料には表面に酸化被膜や不純物が存在しますが、水素ガスが材料に付着した圧延油・潤滑材などを還元しますので、処理後の材料表面の光輝性が格段に向上します。その後の酸洗工程も大幅に効率化できます。
EBNER社は、水素を雰囲気として使用する熱処理設備を世界中に約10,000プラント出荷しております。これまでに人的損害・爆発・火災等の重大な事故が発生した事は一度もありません。
工場のホストコンピューターとのコミュニケーションはもちろん、生産プロセスと材料の品質管理・データの記録保存等も自動化する最先端技術を有しています。
EBNER社本社工場内に研究開発用の熱処理設備を多数有しており、お客様と共同開発した特許は200を超えています。また、鉄鋼・銅合金・アルミ・自動車の各分野で冶金学に精通した開発専門の技術者が50名以上在籍しておりますので、常に最先端の技術を提供することが可能です。
EBNER社内に技術者を養成するための技術学校を開設し、エンジニアを育成しています。各分野に精通した専門技術者によるリモート設備診断に加え、国内にも専任の技術者がおりますので、設備トラブルや補修工事などにも柔軟に対応可能です。
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