
目次
レーザー溶接前に継ぎ目を洗浄する必要があります
CO2スノージェット洗浄装置のメリット
実際に洗浄した溶接継ぎ目の写真
CO2スノーの洗浄のメカニズム
関連情報
取扱商社:㈱ケー・ブラッシュ商会
レーザー溶接前に継ぎ目を洗浄する必要があります
金属部品をレーザー溶接する時は、部材表面の清浄度は重要です。
母材表面にグリス・油・その他 異物が付着していて、その上からレーザーを溶接すると、溶接欠陥の原因になることがあります。
レーザー溶接による溶接欠陥には、ポロシティ(空孔)・ブローホール・クラック・融合不良などがあり、これらは歩留まり低下・製品不良の原因になります。
溶接の品質・精度を向上させるためには、溶接する金属表面の清浄度も重要なパラメータです。
溶接前に母材の表面を洗浄して、グリス・油・防錆剤 付着異物がないきれいな表面にする必要があります。
導入する洗浄方法は、自動化できて、省スペース、低コストのドライ洗浄方式を選定します。そして、洗浄設備を導入することで、再現性のあるきれいな表面の部材をレーザー溶接工程へ供給できることが重要です。
溶接前洗浄することには、溶接欠陥を防止するだけでなく、溶接時のヒュームや蒸散物を防ぐ効果があります。
CO2スノージェット洗浄装置は、レーザー溶接前に金属部材表面をドライ洗浄する用途に最適です。
CO2スノージェット洗浄装置のメリット
CO2スノージェット洗浄装置は、ブラストメディアとして液化炭酸ガスを使用します。二酸化炭素の物理的・化学的・熱的な力を利用して、ドライ洗浄します。
洗浄装置のノズルから噴霧するCO2スノーは、毒性が無く 不燃性です。CO2スノージェット洗浄で、金属部品表面の油分・グリス・防錆剤の残渣をドライ洗浄するのに適しています。工場で発塵したホコリや微小な金属系異物の除去もできます。
ノズルから噴霧された液化炭酸ガスは、表面に衝突すると昇華します。これにより、表面の汚染物や小さな微粒子は冷やされて脆化して、昇華の力で表面から取り除かれます。この原理は金属の洗浄にも高い効果を発揮します。CO2スノーの硬度はとても小さいので、接合部や母材へダメージを与えずにドライ洗浄することができます。
CO2スノーで洗浄後の表面はドライに仕上がります。水滴や結露が無いので、洗浄後に乾燥工程は不要です。
超音波洗浄や薬品を使用する湿式ウェット洗浄とも異なりますので、液体の循環精製や廃液処理の問題は皆無です。
ACP systems AG 社が開発したドライ洗浄技術は、自動化ラインにも適しています。CO2を放射するノズルをロボットで操作して接合する部位をドライ洗浄する使用方法が可能です。ロボットがCO2のノズルを運転するスペースだけが洗浄エリアになりますので、洗浄工程が小スペース化します。
実際に洗浄した溶接継ぎ目の写真
写真:レーザー溶接前にCO2スノーでドライ洗浄していません。
溶接継ぎ目には、ヒュームが激しく付着しており、ピンホールが発生しています。
写真:レーザー溶接前にCO2スノーでドライ洗浄しています。
溶接継ぎ目は、品質が高く再現性があります。
CO2スノージェット洗浄装置の洗浄のメカニズム
1 CO2スノーの衝撃で洗浄
CO2スノーを加速させて基材に衝突することにより、マイクロブラスト効果があります。
2 急速冷却
低温のCO2スノーが汚染物を急速冷却して脆化させます
3 CO2スノーの膨張エネルギーで洗浄
昇華によりCO2の体積が600~800倍に膨張。膨張する時のエネルギーで表面を洗浄します。
4 溶剤効果
シクロヘキサンと同等の溶剤効果で表面を洗浄します。

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