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表面処理おもしろ実験 「市販のバーナーはフレーム処理機と言えるのか?!」

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Arcotec

フレーム処理とは、コロナ処理やプラズマ処理と同様、樹脂や金属の表面活性に用いられる処理方法です。
今回はホームセンターなどで購入できるバーナーで濡れ性が上がるのかを検証してみました。

目次

実験の目的

実験内容

実験結果

設備動画

最後に

実験の目的

フレーム処理機をのお問い合わせをいただくと、実際にはフレーム処理機ではなく市販のバーナーを使用しているお客様や、実験的に市販バーナーで試したことがあるなど、フレーム処理機ではない簡易な炎で処理をしているケースがありました。
そこで、ホームセンターなどで入手できる簡単なガスバーナーとカセットボンベを使って、本当に濡れ性があがるのかを検証してみました。



テスト内容

市販のPP材を用意しました。
通販サイトで購入したインデックスシートで、これを小さくカットしてサンプルとして使用しました。

脱脂用のエタノール、濡れ性を確認するための水、見やすくするための着色料、綿棒、そして一番肝心なバーナーとガスボンベを用意しました。

未処理のPPは、水をはじいています。
このサンプルにバーナーの炎をあて、親水性がどうなるかを確認します。

処理方法は、ボンベを手で持ち、サンプルの上を燃やさないように動かして炎をあてました。
この方法が意外と難しく、遅いと溶けてしまうし、速すぎると改質しません。
また距離が遠すぎると炎が当たらないなど、何回か慣れるまで練習する必要がありました。
tools.jpg
実験のために用意したもの。

indexsheet.jpg
サンプル用のPPは、通販サイトでインデックスシートを購入しました。

実験結果

結論は、市販のバーナーとカセットボンベの組み合わせでPPの濡れ性を上げることは出来ました。
しかし、産業用の設備とは異なり、均一性が安定しない、やるたびに処理状態が変わってしまいました。

かなり簡易的な処理のため、安定して一定レベルの処理を行うには不向きです。
少量を簡易に処理する程度でにとどめるべきで、本格的な運用は難しいでしょう。

before.jpg
何もしていないPPはもちろん水を弾いていました。
after.jpg
市販のバーナーとガスボンベでもこのように親水化させることはできました。

 

 設備動画

今回のブログの内容の動画になります。


 最後に

簡単に濡れ性(親水性)を上げることはできますが、細かな条件の設定ができないこと、再現性の確保が難しいことが、手軽にできる市販バーナーでのフレーム処理のデメリットと言えそうです。

量産を見越してしっかりとしたフレーム処理をお考えの方は、弊社が扱う産業用のフレーム処理機をご検討ください。
サンプル作成やデモ機の貸し出しなどは随時受付ておりますので、お気軽にお声がけください。

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