
AcXys社はフランスを拠点に大気圧プラズマ処理機を専門に製造しているメーカーです。ULD(幅広低温大気圧プラズマ処理機)はダメージレスでフィルムなどを処理するのに最適な処理機です。
目次
・設備概要
・設置方法
・操作方法
・特徴
・設備動画
・最後に
設備概要
プラズマ処理機の仕様は以下のようになっております。・機種名:ULD120
・電源 :単相230V 50/60Hz 2000W
・ガス :窒素ガス(最低使用量120L/min)
・処理幅:120mm
・寸法 :540D X 440W x 560H mm (発信機)
・重量 :約40kg
設備構成として①プラズマ発信機、②プラズマ放電電極、③昇圧トランス、④チラー、⑤ガス混合器(オプション)となっております。

①ULD本体(左)と⑤オプションのガス混合器(右)

②120mm幅のプラズマを発生させる放電電極部分
※電極と本体は既にケーブルで接続されています。取外および取付作業はありません。

③200/230V昇圧トランス
ULDの電源はトランスのコネクタへ接続してください。

④プラズマ電極冷却用チラー。右側のタンクを介してULDと接続します。
設置方法
①発信機を平らな場所においてください。
②トランスから出ているコンセントを200V単相電源へ繋いでください。
写真に写っているのはトランスとチラーのコンセントです。
③放電電極を任意の場所に設置してください。電極の固定には上部にあるM10の固定穴を利用してください。
M10で4か所固定可能です。
④発信機の背面に窒素ガスを接続してください。窒素ガスの圧力は0.6Mpa未満で繋いでください。
青いチューブが窒素のINになります。ホースは12mmです。
右の黒いチューブが冷却用です。上が「out」、下が「in」です。
窒素ガスのレギュレータです。レギュレータで供給圧を調整してください。
※窒素にドーピングガスを使用する場合はガス混合器へ窒素およびドーピングガスを接続してください。発信機と混合器間は同梱したチューブで接続してください。
④チラーの「OUT」を発信機の「IN」へ、発信機の「OUT」をチラーの「IN」につないでください。
⑤チラーの電源を接続してください、電源は3相200Vです。チラーのディスプレイに「E10」が表示される場合は相が逆転しています。その場合は電源の相を入れ替えてください。
⑥チラーが動き、水が循環しているのを確認してください。
操作方法
①非常停止が解除されていること確認してから赤い大きなメインスイッチを「ON」にした後に緑色のスタートボタンを押していただくことで装置が立ち上がります。
②装置が立ち上がるとタッチパネルディスプレイが点灯します、その後真ん中の「スタート」を押してください。
③画面が切り替わったら画面左側にある「◎」をガス、プラズマの順番で押してください。ガスを押すとガスが流れ、プラズマを押すとプラズマ放電が開始されます。
紫の光がプラズマです。
④画面右上の出力をタッチすることで出力変更が可能です。(常に最大の2000Wを推奨します)
⑤プラズマを消す時は反対の手順で行ってください。
特徴
ULDは幅方向に均一なプラズマを発生させ、シートやフィルムなどの連続生産をダメージレスで行うことが出来るのが特徴です。
基本は窒素ガスを主としたプラズマになりますが、そこに酸素や水素などの反応性ガスを添加することで異なるプラズマを作り出すことが出来、
用途、基材によって使い分けることが可能です。
弊社のこのデモ機で120mm幅までのサンプルであれば作成可能です。
設備動画
今回のブログの内容の動画になります。
動画の中でもセッティングから放電までの一連の手順を紹介しています。
ぜひご覧ください。
最後に
このデモ機は弊社押上分室に常設しており、いつでもサンプル作成ができるよう整えております。
ご要望に応じて持ち込デモ、および貸出にも対応しておりますのでお気軽にお声がけください。