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リチウムイオン二次電池 グローブボックスシステム

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リチウムイオン二次電池 グローブボックスシステム

リチウムは、空気中では水分と反応して窒化リチウムを生じる性質があります。このため、リチウムの取扱には常温でもアルゴン雰囲気下で取り扱う必要があります。リチウムイオン二次電池の実験や製造では、材料の取扱い・組立て・検査を行う用途があり、材料の取扱には高純度のアルゴンガス雰囲気が必要になり、水分フリーの不活性ガス雰囲気が必要です。ガス循環精製装置付グローブボックスは超低露点の水分フリーの雰囲気を局所的に保持することが出来ます。

上の写真では、ボックス右側にチャンバー(パスボックス)が搭載されています。奥の大きいラージアンテチャンバーは標準装備されており、手前のミニアンテチャンバーはオプション品として出荷時に接続した状態で供給が出来ます。

日常の運転では、ボックス内外への材料の出し入れは、アンテチャンバーを介して操作します。手順は、まず基板をアンテチャンバーに入れます。アンテチャンバーには真空ポンプによる真空引きを行うためのSUS配管と不活性ガスによる充填用のSUS配管が接続されており、アンテチャンバーに材料をいれた後チャンバーのドアを閉めます。アンテチャンバーは高密閉度・高真空到達度を有しており、チャンバー内を真空引き・ガス充填を繰り返してチャンバー内を高純度不活性ガスに置換することができます。置換完了後にアンテチャンバーの内扉を開けて、材料をボックスに入れます。この操作により、ボックス内に空気を入れることなく材料をボックスへ挿入することができ、ボックス内は常に低露点・低酸素濃度(1ppm以下)に保たれます。材料をボックスから取り出すときも逆の操作を行います。

ボックス右下に不活性ガス循環精製装置が接続しており、ボックスにINとOUTの2つの配管で接続されています。ガス循環精製装置には酸素・水分吸着用の特別な触媒とブロアーが搭載されており、配管を介してボックス内の雰囲気を循環精製することで、ボックス内を酸素・水分フリーの雰囲気を保持することが出来ます。精製器単体の能力も国内のユーザー様から高く評価されています(参考:不活性ガス循環精製装置をみる)。基本操作は、写真のボックス右上に搭載されているタッチパネルで操作を行います。パネル上で酸素・水分濃度・ボックス内圧をリアルタイムで表示します。エラー履歴の管理や内圧の設定・ガス循環精製装置の自動運転もパネル上で操作します。写真の装置はボックス手前側にグローブ4本、ボックスの奥側にグローブ4本を搭載した対面型のシステムです。同時に、4人の作業者が両手をボックスに挿入して作業ができますボックスの中央に、2段の整理棚を吊り下げています。器具・瓶・工具を置くためのスペースになります。

オプションで、オーブン・油圧プレス機・顕微鏡があり、電池の検査ではフィードスルーを介して検査機器を電極・ケーブルに接続に接続することがあるので、オプションでグローブボックスに取り付けができます。
電池の解体中に有機溶媒の揮発の可能性がある場合には、溶媒トラップ(大または小)を推奨します。また、適切な酸素濃度計を選定してご提案します。

この他、用途により、様々なオプション品をグローブボックスへ接続して納入することができます。

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グローブボックスの用途・事例をみる

Inertとグローブボックスの概要をみる 

☆Innovative Technology Inc は、2015年に、ブランド再構築のため ”Inert” という新ブランドを立上げました。 ☆

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