Bisson社とは
イタリアBassano Del Grappa 近郊にある1963年創業の個人所有の設備機械メーカーです。
欧州及びアメリカの大手製鉄への各種設備納入実績も多数ございます。
圧延金属(ステンレス)製ラジアントチューブの製造は45年の実績があります!
ラジアントチューブとは
鉄鋼・非鉄金属一次素材を連続的に熱処理する際に使用されるバーナー間接加熱式のチューブのことを指します。
I型、U型、W型のチューブの他、P型、ダブルP型等さまざまなチューブがあります。
Bubble/Diabloラジアントチューブシステムの技術情報
鋳物製のチューブを使用することが一般的ですが、Bisson社の「Bubble/Diabloシステム」ではステンレス圧延材で製作されています。
表面に凹凸がついており、泡のような特徴的な見た目から「Bubbleチューブ」と名づけられました。
写真:Bubble形状
またラジアントチューブを炉体に設置する際、チューブのサポート部と炉体のソケット部の熱による溶着を防ぐため「Diablo Roulette(ルーレット)」というシステムが標準装備されています。
この「Diablo Roulette(ルーレット) 」システムはラジアントチューブのサポート部に設置された丸いボール状のもので、3000度耐熱であるため900度以上の炉内温度であっても熱膨張する事なく回転し、持続的に溶着を防ぐことができます。
写真:Diabloルーレット
Bisson社の「Bubble/Diabloシステム」は国際特許を取得しており、世界最高性能を提供するラジアントチューブシステムです。
Bubble/Diabloラジアントチューブシステムのメリット
熱処理炉において燃焼効率を向上するには、これまで熱源であるバーナーの改良と燃焼方法の改善に主眼が置かれておりました。しかしBisson 社の「Bubble/Diabloシステム」は、既存の燃焼システムを改造する事なく、既存の鋳物製ラジアントチューブをBubble/Diabloシステムに交換するだけで、既存の熱処理炉に多くのメリットを提供することが出来ます!
Bubble/Diabloシステムには以下のようなメリットがあります:
- 同じサイズのチューブであれば、重量が半分程度軽くなる
- 外部からのショックによるチューブへの損傷が皆無です
- 鋳物製チューブよりも肉厚が薄く熱慣性が高い
- チューブ肉厚は薄いが鋳物チューブのような突然のクラックの発生がない
- チューブ表面のBubble形状により炉内への放熱量が最大約30%向上する
- バーナーの出力を抑える事が出来、燃焼ガス消費量を削減できる
- 炉内雰囲気ガスの設定温度への追従性が高い
- 鋳物製チューブとの比較で交換寿命が大幅に長くなるため、保全コストも大幅に削減できます(1000度を超える炉内常用温度で8年以上の実績!)
- バーナーの発火時間を削減出来るため、CO2の発生量も削減可能
市場動向
鉄鋼メーカーを中心として、国内客先へも既に多くの実績がありますが、欧州・アメリカの多くの大手鉄鋼メーカーでは溶融亜鉛メッキライン、連続酸洗焼鈍ライン等で既設の鋳物製ラジアントチューブをBubble/Diabloシステムに置き換えるプロジェクトが毎年増えています。
Bubble/Diabloシステムのメリットを最大限享受するにはライン全体、少なくともゾーン全体をBubble/Diabloシステムに置き換える事を推奨しております。
Bisson社の製造出荷量も毎年増加(2022年の実績では年3000本以上)しており、今年Bubble/Diabloシステム専用の工場を新たに建設しました。
最後に
当社でも国内販売を開始して10年が経過しました。この間納入した客先では様々なテストを繰り返し実施され、多くのアプリケーションとテスト実績結果を得ました。ほぼすべてのアプリケーションでBubble/Diabloシステムの有効性が客先によって確認されており、一部客先では長年使用されてきた熱処理設備の既設鋳物チューブからの置き換えを前向きにご検討されています。
いかなるラジアントチューブでも既設寸法に合わせて製作が可能ですので、
ご興味をお持ちいただけましたらお気軽にお問合せ下さい。
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