
写真1
ホットスタンプ印刷とは?
:ステージに乗せた基材にホットスタンプ箔と熱版を押し付けることで、箔の光沢金属を基材に転写する加飾技術です。家電製品や自動車の内装・外装部品などで使われています。
お客様の課題
ホットスタンピング加工したあとの製品には、箔バリができることがあります。箔バリは製品を梱包する前に除去する必要があります。箔バリは指で触れれば簡単に除去できる場合もありますが、除去に要する時間(タクトタイム)・設備投資コスト・ランニングコストなどの条件を想定して、バリ取り工程の設計・導入を進める必要があります。
解決策
写真1は、独立型の箔バリ除去工程のイメージ写真です。箔バリ除去工程の設計の詳細は、多くの場合、プラスチック製品や樹脂製品など対象製品により異なります。写真1では、製品をローテーションして搬送するレールと搬送キャリアがあります。搬送キャリアは、積載する部品の形状に合わせて制作されています。搬送プロセス中に、キスト+エシャリッヒ社製ロータークリーンとタイフンクリーンが設置されています。
ロータークリーンは、(1)フラットジェットノズル、(2)静電気除去バー、(3)吸引チャネル、(4)回転ブラシを搭載しています。
写真2
ロボットが搬送キャリアから製品を取り出し、搬送キャリアのコード(バーコード・2次元コード)を読み取り製品形状を識別して、適切な洗浄プログラムを選択します。
例えば、製品がホットスタンプ印刷した白物家電用部品の場合、部品形状と箔バリを除去するためのプログラムをロボットが選択して、部品をロータークリーンの回転ブラシに押し付けます(写真3)。
写真3
ブラシへの押込み量・処理時間はプログラムで最適化されています。ロータークリーンによる清掃は、このような用途に適しています。
次に、タイフンクリーンによる清掃ステージに移ります。ロータークリーンの回転ブラシでは届かない製品の奥をタイフンクリーンで除塵するためです。タイフンクリーンは、(1)静電気除去バー、(2)高速パルスエア発射用回転ジェットノズル、(3)吸引チャネル、を搭載しています。
写真4
タイフンクリーンは、表面に起伏がある製品表面を非接触・ドライで清掃することができ、製品の窪みや奥まった部位をきれいに清掃します。
タイフンクリーンによる清掃後は、ロボットは製品を元の搬送キャリアに戻します。製品は梱包工程へと搬送されます。
ロータークリーンとタイフンクリーンを込み合わせた複合処理は、箔バリを除去するための工程にとても適しています。
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