
目 次
|| 基板分割後は微小異物が静電気で付着することがあります
|| タイフンクリーンとは
|| 設置個所
|| タイフンクリーン012型で小さなプリント基板(PCB)をクリーニング
|| 他の除塵方法との比較
| タイフンクリーンのメリット
|| 関連情報

基板分割後は微小異物が静電気で付着することがあります
プリント基板(PCB)の製造工程で、基板分割機やPCBセパレータで基板を切断すると、切断面から樹脂カスやガラス繊維のケバが発塵して、静電気で基板に付着することがあります。異物が付着したまま次工程に持ち込まれると、マウントしたチップやセンサー部品に付着した場合、最終製品のデバイスの機能を損なう不良につながる可能性や重大な製品不良につながる恐れがあります。
基板分割後に付着した異物を効率的に除去する方法が求められています。
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タイフンクリーンとは
タイフンクリーンは、非接触のドライクリーナーです。主に工場で生産している実装プリント基板、または治具・トレーを非接触・インラインで清掃するための除塵装置です。
形状が複雑な実装基板や、治具やトレーのような凸凹がある基材に静電気で付着したホコリや異物の除去が主な用途です。
タイフンクリーンのメリットは、
〇 除塵作業を自動化できること
(省力化・省人化)
〇 除塵を非接触・インライン・ドライで清掃できること
〇 強力な除塵能力
(静電気除去・パルスエアブロー・集塵の機構がコンパクトなハウジングに装置化)
です。
ライン新設時に設置でも、既存のラインへ後付けすることもできます。
写真:タイフンクリーン012型(標準イオナイザ・パルスエア用回転ジェットノズル搭載)
電子部品の中には、静電気不良のリスクが伴う 電気に脆弱な製品もあります。このような用途では、タイフンクリーンに高周波ACイオナイザを搭載して、静電気破壊のリスクに対処することができます。最新の高周波ACイオナイザがプリント基板の静電気を除電して、付着異物を吸引除去します。
写真:タイフンクリーン012型(高周波ACイオナイザ・パルスエア用回転ジェットノズル搭載搭載)
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設置個所
ここでは、センサーをマウントした小さなPCBを、インラインでドライクリーニングする方法をご紹介します。
センサー・チップを実装した以降の下流工程で、タイフンクリーン012型を設置します。タイフンクリーン012型は、トンネル状のガイドを装備しており、2台のタイフンクリーンを対向させるように上下に設置します。このトンネル状ガイドの中に基板を通して、インラインでクリーニングします。
写真:2台のタイフンクリーン012型とトンネル状ガイド
タイフンクリーン012型で小さなプリント基板(PCB)をクリーニング
部品を実装したPCBがロボットのグリッパー(ハンド)で、タイフンクリーンのトンネル状ガイドの中を通します。
上下のタイフンクリーンの間を通過する時に、PCBの付着異物をクリーニングします。
2台のタイフンクリーンは、回転ジェットノズルを搭載しています。プリント基板(PCB)は、複雑に入り組んだ形状をしており、そこに付着する異物は除去しにくいものですが回転ジェットノズルが放射する強力なパルスエアは、プリント基板に付着した小さな異物へ上下左右から入り乱れた乱流となって異物に振動を与え、表面から引きはがし、吸引除去します。
除去対象物は、樹脂カス・繊維系異物だけでなく、生産環境に浮遊している小さなホコリや繊維系クズは、静電気を帯びて製品に付着することがあります。
このように静電気で付着した異物を除去するには、タイフンクリーンが装備しているイオナイザが威力を発揮します。タイフンクリーンのイオナイザはプラスマイナスのイオンを放射して、プリント基板と異物をくっつける静電気を除去します。こうして離れやすくなった異物を回転ジェットノズルのパルスエアで吹き飛ばして、自動で吸引除去していくことができます。
他の除塵方法との比較
~粘着ローラーとの比較~
上下の粘着ロールを装備して、基板を通過させてクリーニングする基板クリーナーがあります。こうした基板クリーナーは、表面が平滑な生板・グリーンシートのクリーニングができる一方、実装基板をクリーニングすることができません。
ここが、タイフンクリーンとの大きな違いです。
タイフンクリーンのクリーニングは非接触で行われますが、部品をマウントした実装基板のクリーニングに適用することができます。
~ブラシとの比較~
ブラシによるクリーニングは、部品を実装したプリント基板を処理すると、実装基板への傷、センサーをマウントしている場合、センサーへの傷のリスクがあるため、適用が難しくなります。また、ブラシによる発塵リスクを考慮すると、ブラシによる接触は避けたいものです。
タイフンクリーンは、非接触・ドライ・自動でクリーニングします。プリント基板(PCB)へ傷がつく心配はありません。
~ドライアイス洗浄機との比較~
ドライアイス洗浄機では、噴霧する氷の粒の衝撃が大きいのでプリント基板(PCB)へのダメージを考慮する必要があります。また、ブラストの再現性を制御するのが難しいので、連続運転で基板を自動で洗浄するとなると、歩留まりの問題が大きくなります。
タイフンクリーンは、非接触・ドライ・自動でクリーニングします。プリント基板(PCB)へ傷がつく心配はありません。また、ドライアイス洗浄機と比べ、はるかに低ランニングコストです。
3Dクリーナー タイフンクリーンメリット
〇 三次元形状の立体製品を非接触・ドライ・インラインでクリーニング!
〇 非接触式なので製品に傷を付けません!
〇 強力な除塵能力
(静電気除去・パルスエアブロー・集塵の3つの機構がコンパクトなハウジングに装置化)
〇 ドライクリーニングなので水滴の付着や乾燥は不要です!
〇 ライン新設時または既存ラインの後付けに適しています。
〇 取付は簡単です!
〇 定期メンテナンスは簡単です!
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