目次
半導体ウェーハをドライ洗浄するチャレンジ!
CO2スノージェット洗浄装置とは
CO2スノージェット洗浄装置の4つの洗浄効果
動画:ウェーハをドライ洗浄する用途
CO2スノージェット洗浄装置の機器構成
洗浄対象となる主なコンタミ・異物
CO2スノージェット洗浄装置のメリット
関連情報
半導体ウェーハをドライ洗浄するチャレンジ!
ドイツでは、ウェーハをドライプロセスで洗浄する新たな取り組みが行われています。
CO2スノージェット洗浄装置を適用して、純水や薬品を使用せずに洗浄する、というものです。
液体・薬品を使用することに伴う様々な弊害を取り除くことができる可能性があります。
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CO2スノージェット洗浄装置とは
洗浄メディアは、液体CO2(液化炭酸ガス)です。ボンベまたはタンクから供給します。
CO2スノージェット洗浄装置の特別に設計されたノズルから液体CO2を噴霧して、基材へ噴霧します。
液体CO2は、ノズルから放出されると気体または個体(微細なドライアイス/CO2スノー)になります。
そして、ノズルから同時に吹き出す圧縮エア(または窒素ガス)が、CO2スノーを加速して基材へ到達して、表面を洗浄します。
二酸化炭素は、常温・常圧下では、液体の状態を保持することができませんので、基材表面には二酸化炭素が液体の状態で残ることが無いのです。
このような二酸化炭素の性質を利用して、ウェーハをドライで洗浄することがねらいです。
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CO2スノージェット洗浄装置の4つの洗浄効果
◆衝撃洗浄
微細な二酸化炭素の結晶(CO2スノー)が基材に衝突するエネルギーで洗浄します。二酸化炭素の結晶は、たちまち気体に昇華するため、衝突の衝撃力を最小限にします。
これは、ショットブラスト・サンドブラストとの違いです。
◆爆発洗浄
個体の二酸化炭素の結晶は、気体に昇華する時に、体積が約600倍に膨張します。この爆発的なエネルギーで表面を洗浄します。
◆脆化
CO2スノーは、-78.5℃と低温です。基材表面のコンタミから熱を奪い、脆くして(脆化)除去しやすくします。
◆溶剤効果
二酸化炭素の結晶の中には、衝突時の圧力により瞬間的に液化することがあります。液体の二酸化炭素は、無極性溶媒のような溶剤効果があります。
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動画:ウェーハを洗浄する用途
動画の内容:
0:56~1:04)ダイシング前のウェーハをノズルを高速移動しながら表面洗浄する動画
1:47~1:56)ダイシング後の表面の残渣をCO2スノーでドライ洗浄 ビフォー/アフター比較画像
1:57~2:06)シリコンベース光(フォトニック)チップを CO2スノーでドライ洗浄 ビフォー/アフター比較画像
その他、イメージセンサーをドライ洗浄・レンズをドライ洗浄・有機物(指紋)をドライ洗浄する動画が入っています。
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CO2スノージェット洗浄装置の機器構成
①コントローラ(バルブ・弁・レギュレータ・フィルター・制御用PLC)
②温調器
③ノズル
④ノズル⇔温調器⇔コントローラ間 液体CO2配送用 高圧チューブ
⑤ノズル⇔温調器⇔コントローラ間 圧縮エア用高圧ホース
含まれてないもの:
ロボット(ノズル操作用)
液体二酸化炭素(サイホン式ボンベ または タンク)
コンプレッサー・圧縮エア(油分・水分を除去したドライエアー)
電源
二酸化炭素排出用ダクト
二酸化炭素センサー
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洗浄対象となる主なコンタミ・異物
◆微細なゴミ・ホコリ・粉塵・パーティクル
◆フィルム状のコンタミ(薄い油膜、薄い接着剤・粘着物の残渣など)
◆有機系異物(指紋など)
◆無機系粉塵(微細な金属粉塵など)
◆フラックスの残渣
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CO2スノージェット洗浄装置のメリット
◆CO2スノーを狙いの個所に噴霧して、部分的な洗浄を可能にします。
◆ワークピースへのダメージは最小限
◆薄い油の皮膜・有機系異物の除去にも効果があります
◆薄い粘着質な異物の除去にも効果があります
◆早いタクトタイム・省スペース
◆間欠運転に適しています
◆ロボットに持たせて洗浄工程を自動化したい用途に適しています
◆ウェット洗浄(超音波洗浄・有機溶剤など)のような廃液処理は不要です
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