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有機薄膜太陽電池 グローブボックス

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有機薄膜太陽電池 グローブボックス

有機薄膜太陽電池(OPV)は、フレキシブルで屈曲性・柔軟性があるプラスチック基板に有機半導体(半導体プリマー)を成膜して作られる太陽電池です。有機薄膜太陽電池には、製作コストが安いこと・フレキシブルな機械的特性によりコンシューマー市場へ導入するのに設計の柔軟性が高いことがあります。その一方、最も重要なエネルギー変換効率が大きな障壁となっております。近年では、変換効率11%の有機薄膜太陽電池も発表されており、研究開発が活発化しています。

有機薄膜太陽電池の研究開発では、様々な場面で不活性ガス雰囲気が必要になります。有機薄膜太陽電池の成膜方法には、塗布・蒸着法またはインクジェットによる成膜の研究も行われています。グローブボックス内にスピンコーターを設置して不活性ガス雰囲気下で塗布を行います。塗布の前後プロセスでホットプレートで基板を昇温する必要がある場合には、グローブボックス内へホットプレートも設置します。これにより、加熱⇔塗布のプロセスで基板のハンドリングを酸素・水分から隔離して行うことができます。基板を真空蒸着装置で成膜するプロセスでは、グローブボックスに真空蒸着装置を接続することができ、これによりグローブボックス⇔真空蒸着装置間での基板の受渡しを酸素・水分フリーで行うことができます。成膜後の基板をディスペンサで封止するにも、ボックス内で行い、出来上がったセル特性の測定や評価もボックス内で行うことができます。

上の写真のグローブボックスシステムは、左にワンボックス右に3つのボックスがあり、その間にT字アンテチャンバーを設置した構成になっています。T字アンテチャンバーから試料を挿入して、チャンバーを不活性ガスに置換してから左右のどちらのボックスでも試料を入れることができます。試料の出し入れのプロセスで、酸素・水分からは隔離して行われます。左のワンボックスに1台の不活性ガス循環精製装置を搭載し、右の3つのボックスにも1台の不活性ガス循環精製装置を接続しているシステムです。精製器単体の能力も国内のユーザー様から高く評価されています(参考:不活性ガス循環精製装置をみる)。基本操作は、写真のボックス左上に搭載されているタッチパネルで操作を行います。パネル上で酸素・水分濃度・ボックス内圧をリアルタイムで表示します。エラー履歴の管理や内圧の設定・ガス循環精製装置の自動運転もパネル上で操作します。ボックス内のスペースに様々な器具や装置を設置できるほか、納入時に予め機器との接続用フランジやフィードスルーを取り付けて供給ができます。

推奨オプションには、薄膜蒸着用ツール・スピンコーター・オーブン・インクジェットプリンター・偏光解析機・太陽シュミレーター・ホットプレート・溶媒トラップなどがあります。

この他、用途により、様々なオプション品をグローブボックスへ接続して納入することができます。

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☆☆Innovative Technology Inc は、2015年に、ブランド再構築のため ”Inert” という新ブランドを立上げました。 ☆

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