
目 次
お客様の課題・ご要望
カードの製造工程で、PVCシートの両面に透明なフィルムをラミネートするプロセスがあります。PVCシートは、金型で打ち抜いて作ります。透明なカバーフィルムは2箇所から巻き出され、ガイドーロールを通り、PVCシートの両面に貼り合わされます。貼り合わせる時に、PVCシートの両面とフィルムの貼り合わせ側の面に樹脂カス・塵埃・ゴミ・繊維クズ・金属粉塵が付着していると、貼り合わせた時に異物が含有されてしまいます。これは外観不良の原因になり、歩留まり低下につながるので、インラインで除電・除塵対策を講じる必要があります。
スタティックエアでフィルムの付着異物を除去
非接触式ウェブクリーナースタティックエア09型の写真です
非接触式ウェブクリーナースタティックエア09を、ラミネートする前に、フィルムの張り合わせる側に2台設置します。スタティックエアとフィルム間の距離は約1.5mmです。フィルムのばたつきを防止するために、スタティックエアは、ロールとロールの間で、フィルムをはさんでロールの反対側の位置に設置します。除塵対象のフィルムがスタティックエアを通過すると静電気除去バーとフラットジェットノズルからの圧縮エアで付着異物を除塵し、スタティックエアの吸引チャネルから集塵し、ダストは別置きの集塵機のフィルターで捕集します。このプロセスを非接触・インラインで連続して行うので、生産は効率化し歩留まり・不良の削減に貢献します。
運転データ
□基材: フィルム
□送出し速度: 約7m/min
□運転エア圧: 約0.2MPa
□システム: スタティックエア09型x2台+集塵・制御ユニットESUC
下の写真をクリックして、動画をYoutubeでご視聴いただくことができます。(※ 動画はスタティックエア08型です。)
☆スタティックエア09型は、製造ラインの新設時だけでなく、既存の製造設備にも後付けしやすいように、除塵に必要な機能を搭載しながら、コンパクトに設計されています。後付でもレイアウト変更の手間を軽減し、ライン設計者の負担を軽減します。
タイフンクリーンでシートの付着異物を除去
フィルムだけでなく、PVCシートに異物が付着していることがあります。シートが金型で打ち抜いて作られている場合は、端面から粉が発塵してシートの表裏に付着する可能性があります。シートの両面クリーニングには、タイフンクリーンが効果的です。
タイフンクリーンは、イオナイザからイオンを放射して粉を取れやすくします。回転ジェットノズルからの強力なパルスエアは、粉をシート表面から引き剥がし、タイフンクリーンの吸引管へ運びます。粉は別置きの集塵機に設置したフィルターで吸引除去します。
シートの上下にタイフンクリーンを設置して、両面クリーニングすると更に効果的です。シートの搬送には、グリッパーなどを用いる方法があります。
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