
目 次
フィルム製造時のタルク粉の役割
タルク粉には、「離型性」を向上させる機能があります。フィルム製造時にタルク粉を塗布することで、フィルム同士の貼り付き(ブロッキング)を防止する役割があります。重なったフィルムをはがしやすくします。
そして、「滑り性」を向上させる機能もあります。フィルムにタルク粉を塗布することで、ロールへと巻き取り・巻き出しをスムーズにします。
この他、チューブフィルムの印刷工程でのインクの裏移りを防止する目的で、タルク粉を塗布する用途があります。次のような工程です。
リールから巻き出し
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印刷
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パウダースプレー装置(タルク粉)
↓
ボビンに巻取り
パウダースプレー装置は、インキの裏移りを防ぐためで、フィルムの表面にタルク粉が付着します。粉がフィルムからガイドロールへ転写すると、ロールが粉で汚れたり 後工程で充填機のベアリングを汚染するなど問題の原因になります。
解決① 回転ブラシ式ウェブクリーナーでタルク粉を除去
回転ブラシ式ウェブクリーナー ロータークリーン60型の写真です
ロータークリーンは、フィルムの静電気を除電して、タルク・粉塵を回転ブラシで除去し、吸引します。そして、別置きの集塵機にセットしたフィルターでタルク・粉塵を捕集します。除塵に必要な機能がすべて装置化されたウェブクリーナーです。ブラシを適切な押込み量でセットして、フィルムをダメージレスでクリーニングします。
フィルムや印刷面に傷がつかないように、ブラシラインナップの中から適切なブラシ選定して取り付ける事が出来ます。
◆導入事例
□基材:チューブ状フィルム
□ウェブクリーナー:キスト+エシャリッヒ社製ロータークリーン100型 x 2台
□処理幅:1,100mm
□ブラシ:PA 6.6 黒色、毛先径Φ0.2 /Φ0.4
□ブラシ押込み量:約1mm(両面)
□フィルム速度:20m/min
□ブラシ回転速度:140m/min
□ブラシ回転方向:フィルム走行方向と逆方向に回転
□静電気除去バー(スマートイオン):ロータークリーン1台に付き、入口と出口に計2本搭載
下の写真をクリックして、ロータークリーンによる除塵の原理をYoutubeでご視聴いただけます。
ロータークリーンによるクリーニングで、フィルムの除塵を自動化することで、生産性・歩留まり改善に大きく貢献することにつながります。日常メンテナンスはとても簡単です。
解決② 非接触ウェブクリーナーでタルク粉を除去

非接触ウェブクリーナー スタティックエア13型の写真です。
スタティックエアは、フィルムの静電気を除電して、タルク・粉塵をエアーブローで除去し、吸引します。そして、別置きの集塵機にセットしたフィルターでタルク・粉塵を捕集します。除塵に必要な機能がすべて装置化された非接触ウェブクリーナーです。フィルムに傷・ダメージのリスクを最小限にしたい用途では、フィルムに触らない「非接触」方式を選定します。
<導入事例>
不織布とフィルムを貼り合わせる工程。
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フィルム表面にタルク粉があるため、接着性が低下!貼り合わせ前にタルク粉を除去する必要がある。フィルムの静電気除去も必要。
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非接触ウェブクリーナースタティックエアを導入
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貼り合わせ前に、スタティックエアがフィルムの静電気を除去し、同時にタルク粉を吸引除去。きれいなフィルム面と腐食布を貼り合わせ。不良率低下。歩留まり向上!
<スタティックエアの利点>
◆「非接触」クリーナー!
スタティックエアによるフィルム除塵は、粘着ローラー・回転ブラシ式ウェブクリーナーと比べて、「非接触」という利点があります。接触に起因するフィルムへの影響を排除するため、フィルム・紙・箔に触れない「非接触」方式のウェブクリーナーです。
◆除塵に必要な機能を装備!
スタティックエアの小さな箱状のクリーナーヘッド部に、「静電気除去+エアーブロー+異物吸引除去」機能が装備されています。装置化されたスタティックエアを導入して頂くことで、除塵工程の立ち上げに要する時間を短縮化し、条件だしに要する多大な労力を簡素化します。
◆除塵工程を自動化!
スタティックエアによるクリーニングで、フィルムの除塵を自動化することで、生産性・歩留まり改善に大きく貢献することにつながります。日常メンテナンスはとても簡単です。
◆日本で多くの納入実績!
スタティックエアは、日本の多くの工場に納入されており、高い信頼性がある非接触ウェブクリーナーです。
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