
目次
レンズが超音波で非接触浮上する原理
動画:レンズを非接触浮上
超音波でレンズを浮上させるメリット
ベルヌーイチャックとの比較
関連情報
レンズが超音波で非接触浮上する原理
レンズの曲面に合わせて、お椀のようにくぼんだコレットの上にレンズを載せます。
コレットの表面は超音波で微振動させることができ、レンズとの間の空気を高速で圧縮・拡散を繰り返すことで、薄い空気膜を形成することができます。
空気膜は、レンズを押し返す反発力になります(スクイーズ膜効果)。
これが非接触で浮上する原理です。
超音波による非接触浮上では、エアーブローは不要です。エアーブローに伴う様々な問題を回避することができます。
クリーンルームの中で使用しても、エアーブローでパーティクルの飛散を回避することができ、室内の設計気流を乱すリスクを回避することができます。
そして、エアーブローによる異物付着・コンタミのリスクを無くし、高い清浄度でレンズをハンドリングすることができます。
また、
コレットには、バキューム用の穴を加工することで、レンズの上からアプローチして、吸着することができます。
レンズを、バキュームして吸着すると同時に、空気膜の反発力で押し返すことで、レンズを非接触チャックするのです。
ロボットで操作することで、ピックアンドプレースするハンドとして適用することができます。
この原理では、ベルヌーイチャックと異なり、レンズに加わる負荷を最小限にしてチャックできるので、吸着痕・傷・異物転写リスク低減につながります。
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動画:レンズを非接触浮上
動画を解説:
レンズを載せているコレットは、レンズの曲面に沿った窪んだ形状をしています。
コレット表面を超音波で微振動させています。そして、コレットとレンズの間の空気を加圧し、レンズを浮上させる反発力にしています(スクイーズ膜効果)。
レンズは、非常に安定した高低差で浮上しています。
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超音波でレンズを浮上させるメリット
◆レンズは高い安定性で非接触浮上します!
◆レンズに与える負荷が低く、傷・マイクロクラックのリスクは最小限!
◆レンズを非接触浮上し、接触に起因する異物付着を防止!
◆エアーブロー不要!
◆クリーンルームでエアーブローによる気流を発生させません!
◆エアーブローでパーティクルを飛散させません!
◆圧縮エアー源からの汚染リスクは皆無!
◆圧縮エアーのメンテナンスが不要!
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ベルヌーイチャックとの比較
超音波 非接触 浮上 |
ベルヌーイ チャック |
||||||||
エアーブロー | 無 | 有 | |||||||
コンプレッサー | 無 | 有 | |||||||
圧縮エアの メンテナンス |
無 | 有 | |||||||
エアーブロー による汚染 |
無 | 有 | |||||||
レンズへの 負荷 |
小 | 大 | |||||||
クリーン環境 の適合性 |
〇 | △ | |||||||
歩留まり | 〇 | △ |
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