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ウェブクリーナーで樹脂シートの異物を除去|溶着不良対策

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ウェブクリーナーで樹脂シートの異物を除去|溶着不良対策

熱溶着時に、小さなゴミ・異物があると溶着不良・接着不良の原因になります。
非接触ウェブクリーナー スタティックエアで異物を除去してから熱溶着すれば、シール部の品質向上につながります。



目次


溶着不良とは?

樹脂シート(合成皮革)を熱溶着する工程で起こる異物の問題

非接触ウェブクリーナースタティックエアで解決!

非接触ウェブクリーナースタティックの特徴

関連情報







溶着不良とは?


まず、「溶着機」という機械があります。溶着機は、熱可塑性の素材ともう一方の同様の性質を持つ素材を、熱・圧力・超音波振動のエネルギーで材料同士を接合するための設備です。

熱溶着機は、シール用製品・パッケージング用製品など熱可塑性の素材を熱でシールすることができます。熱溶着により、二つの同様の素材をくっつけたり、また性質が異なる二つの素材で一方が熱可塑性である素材同士を接着することが出来ます。

そして、「溶着不良」とは、溶着する際に、接合部が所定の仕様に適合しない状態を指します。仕様を満たせないものは、不良品となります。不良率・歩留まりに影響を及ぼします。

溶着不良の原因には、いろいろありますが、このページで取り上げているのは、

「接合部に異物が付着することにより溶着不良を引き起こす」

ことに焦点を当てています。

そして、溶着前に 基材表面の異物・コンタミをきれいに除去してから溶着することで、溶着不良を回避する方法があります。




樹脂シート(合成皮革)を熱溶着する工程で起こる異物の問題


合成皮革は、ベースが布地で、塩化ビニル(PVC)・ポリウレタン樹脂(PU)を貼り合わせて作られています。

ご紹介する事例は、ロール状にまかれた合成皮革を巻き出し、インパルス式のシーラーで切断・熱プレスで溶着する工程です。素材の合成皮革は、最終用途はカーシートの背もたれの部位に使用されるものです。合成皮革の樹脂シート状の表面には、小さなゴミ・粉塵・樹脂カス等のコンタミが付着することがあります。これらの異物は、主に工場内に浮遊している塵埃や、合成皮革から発生した切カスや、製造機械から発塵した粉塵などです。このような付着異物は、熱溶着時に不良の原因となるため対策が必要でした。




非接触ウェブクリーナースタティックエアで解決!

neusa09.jpg

非接触式ウェブクリーナースタティックエア09型の写真です

 

非接触式ウェブクリーナー スタティックエア09を、熱溶着機の前に樹脂シートの両面クリーニング用に導入されました。2台のスタティックエアは、樹脂シートがロールから巻き出され、シーラーに入る手前で、樹脂シートをはさむように向かい合わせに設置されました。樹脂シートの幅は550mm・厚さ1500μm。スタティックエア通過部では、樹脂シートは下から上方向に流れます。スタティックエア2台は、アルミバーに固定してガイドロール間に設置しました。アルミバーはスタティックエアの高さ調整のため微調整できる機構になっています。スタティックエア同士の間隔は2mmにセットされました。集塵・制御ユニットESUCは、装置の供給電源と除去した異物をフィルターで捕集する役割です。非接触式ウェブクリーナー スタティックエアの導入により、異物を非接触・インラインで除去することにつながりました。

運転データ

◆基材: 樹脂シート(合成皮革)
◆処理幅: 550mm
◆基材の厚さ: 1500μm
◆送出し速度: 約30m/min
◆システム: スタティックエア09型+集塵・制御ユニットESUC

 sa09thermalinst.jpg

スタティックエアは、フィルム・箔・シート表面の静電気を除電して、静電気により付着した異物を非接触で除去し、集塵してフィルターで捕集するまで連続して行なうことができ、除塵に必要な機能がすべて装置化されています。付着異物を強力に除塵するだけではありません。装置の定期メンテナンスが簡単なので、樹脂シートのクリーニングが自動化し、生産性の面でも非常に優れたウェブクリーナーです。ライン新設時に組み込めます。既存のラインへの後付しやすいコンパクトなデザインです。




非接触ウェブクリーナースタティックエアの特徴


非接触ウェブクリーナースタティックエアの動画

 

スタティックエアの特徴>


◆「非接触」

 スタティックエアは、樹脂シート(合成皮革)に触れずに異物を除去します。

◆強力な除電能力!

 スタティックエアには、スマートイオンを装着できます。スマートイオンは、直流パルス式のイオナイザで 樹脂シート(合成皮革)の静電気をしっかり除電する能力があります。

◆「再付着」のリスク回避!

 スタティックエアが吸引した異物は、別置きの集塵機にセットしたフィルターで捕集します。除電ブローのように吹き飛ばしてしまうと、周辺に飛散して樹脂シート(合成皮革)に再付着するリスクがあります。スタティックエアは、吸引した異物をフィルターで捕集することで、再付着のリスクを排除してます。

◆検査装置の「誤差動」を防止!

 スタティックエアを検査装置の前に設置して「誤差動」を防止する用途があります。ライン停止時間を低減・歩留まり向上・生産性向上につながります。

◆定期メンテナンスは簡単!

 普段使いの中で、メンテナンス性はとても重要です。粘着ローラーのように頻繁なテープ交換が必要なクリーナーは、作業者がメンテナンスに要する時間が多くなります。スタティックエアは、メンテナンスが簡単で、メンテナンス頻度が少なくて済みます。とても手離れの良いウェブクリーナーです。


◆日本で たくさんの 納入実績!

 日本の多くのが導入されています。スタティックエアは、高い信頼性を有しています。

スタティックエア、は基材表面の静電気を除電して、付着異物をエアーブローで除去し、集塵してフィルターで捕集するまで連続して行うことができ、除塵に必要な機能がすべて装置化されています。付着異物を強力に除去するだけではありません。定期メンテナンスが簡単なので、樹脂シート(合成皮革)のクリーニングが自動化し、生産性の面でも非常に優れたウェブクリーナーです。ライン新設時または既存のラインへ後付して導入することができます。

 

 

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