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成形回路部品の製造工程でCO2スノードライ洗浄!

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成形回路部品の製造工程でCO2スノードライ洗浄!

            目  次

|| 成形回路部品とは
|| レーザー加工後の残留物を取り除く必要があります。
|| 写真:回路成型部品をCO2スノードライ洗浄
|| CO2スノージェット洗浄装置のメリット
|| 他の洗浄方法との比較
|| CO2スノーの洗浄のメカニズム


関 連 情 報
|| CO2スノージェット洗浄装置 関連
|| ドライクリーナー・除塵装置 関連
|| プラズマクリーナー 関連
|| 非接触チャック 関連



取扱商社:㈱ケー・ブラッシュ商会

 

    


成形回路部品とは



射出成形部品の上に回路を描画して、電気回路の機能を持たせた部品です。
一つの部品が、成形品と回路の2つの機能を有しています。
英語では、Molded Interconnect Device(MID)という呼称です。



ーザー加工後の残留物を取り除く必要があります。


成形回路部品(MID)を製造する工法に、レーザーダイレクトストラクチャリング(LDS)という工法があります。

LDSでは、射出成型部品表面の配線パターンになる部位を、レーザーでミクロンオーダーで荒らす工程があります。レーザー加工後に、成形品の表面に蒸散物が残ると、活性化した蒸散物の一部は金属化して表面に残ることがあります。これは、後工程で問題を引き起こす原因になります。

このようなレーザー加工後の蒸散物を除去するために、CO2スノージェット洗浄装置の用途があります。


写真:成型回路部品をCO2スノードライ洗浄



写真1:
中央に小さな成形回路部品
上下と左に、CO2スノー放射用ノズルをセット
midco22.png



写真2:
成形回路部品の上下からCO2スノーを放射
プリント基板と同等の繊細な表面でもダメージレスでドライ洗浄
midco21.png



写真を解説:


CO2スノーを放射するノズルは成型回路基板の上・下・左 計3方向に設置しています。
ノズルは固定して、ワークをロボットで動かしてます。
成形回路部品のような三次元形状の立体物を自動機でドライ洗浄しています。
プリント基板と同等の繊細な表面をダメージレスでドライ洗浄する技術です。
有機溶媒や溶剤は、一切使用していません。
レーザーでパターン加工後の表面をCO2スノーでドライ洗浄しています。


液体CO2をノズルから放出する独自のドライ洗浄技術です。再現性が高いCO2スノーを放射することができ、成形回路部品(MID)の洗浄や、プリント基板のフラックス残渣の洗浄に適しています。
洗浄後の表面はドライなので、次工程で乾燥は不要です。
ユーティリティーにドライアイスは不要です!
ACP社が開発した独自のCO2液送技術で配管は結露フリーです。





CO2スノージェット洗浄装置のメリット



CO2スノージェット洗浄装置は、ブラストメディアとして液化炭酸ガスを使用します。二酸化炭素の物理的・化学的・熱的な力を利用して、ドライ洗浄します。

洗浄装置のノズルから噴霧するCO2スノーは、毒性が無く 不燃性です。CO2スノージェット洗浄で、レーザー加工後に表面に残った蒸散物をドライ洗浄するのに適しています


ノズルから噴霧されたCO2は、成形品・プリント回路基板に衝突すると液化して昇華します。これにより、表面の汚染物や小さな微粒子は冷やされて脆化して、昇華の力で表面から取り除かれます。CO2スノーの硬度はとても小さいので、繊細な細線を描画する表面にダメージを与えずにドライ洗浄します。

CO2スノーで洗浄した表面は、ワイヤーボンディングなどの後工程のアッセンブリを簡素化する使用方法があります。

ACP systems AG 社が開発したドライ洗浄技術は、超音波洗浄機や高圧洗浄方式と比べ、基材表面にやさしい洗浄方法です。また、CO2スノージェット洗浄装置は自動化ラインにも適しているので、レーザー加工機と同じ工程でドライ洗浄する使用方法ができます。

または、後工程で独立した自動洗浄工程を敷設する使用方法が可能です。


他の洗浄方法との比較

 

~溶剤(炭化水素)との比較~

電子部品の製造工程では、はんだ接合後のフラックスの洗浄に、炭化水素系溶剤で洗浄する方法があります。
炭化水素系溶剤で洗浄した後は、乾燥させる必要があります。洗浄用の容器に洗浄液を常に準備します。洗浄液はモニタリングして、汚れたら交換します。リンス後の廃液処理や作業負担が発生します。

このような溶剤洗浄と比較して、CO2スノードライ洗浄装置は、洗浄後の表面はドライに仕上がるので、乾燥は不要です。


~ドライアイスブラストとの比較~

ドライアイスブラストでは、噴霧する氷の粒の衝撃が大きいので基材へのダメージを考慮する必要があります。ブラストの圧力を絞ると、今後はブラストの再現性を制御するのが難しくなるので、連続運転で基板を自動で洗浄するとなると、歩留まりの問題が大きくなります。

CO2スノージェット洗浄装置は、ユーティリティーにドライアイスを使用しません。ドライアイスの保守管理の手間は無く、使用するタイミングでドライアイスを発注するような手間はありません。

 CO2スノージェット洗浄装置は、ユーティリティーに液化炭酸ガスを使用します。ボンベ(サイホン式)またはタンクです。ACP社が開発した液体CO2のハンドリング技術で、ノズルから噴霧する CO2スノーは高い再現性があります。製造ラインで基板のような電子部品の洗浄の自動化に最適です。



CO2スノージェット洗浄装置の洗浄のメカニズム



1
  CO2スノーの衝撃で洗浄

 CO2スノーを加速させて基材に衝突することにより、マイクロブラスト効果があります。


2  急速冷却

 低温のCO2スノーが汚染物を急速冷却して脆化させます


3  CO2スノーの膨張エネルギーで洗浄

 昇華によりCO2の体積が600~800倍に膨張。膨張する時のエネルギーで表面を洗浄します。


4  溶剤効果

 シクロヘキサンと同等の溶剤効果で表面を洗浄します。

quattroclean_en2 (2).jpg

 




関 連 情 報



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