
目次
このブログの概要
超音波を適用した非接触チャックのしくみ
動画:ウェーハを非接触吸着
ウェーハの清浄度を保持して移載・搬送できる理由
ウェーハの破損・擦り傷のリスクを低減できる理由
上工程の歩留まり向上・不良率削減に貢献
ガラスコア基板への応用
関連情報
このブログの概要
このページの要点
◆半導体製造工程の「上工程」を想定してます。
◆ウェーハをダイシングする前、100mm(4インチ)、150mm(6インチ)、200mm(8インチ)、300mm(10インチ) 等の円形の薄い板状のウェーハを非接触吸着する技術をご紹介しています。
◆エアーを吹かずに非接触チャックします。ベルヌーイチャックとは全く異なる原理です。
◆ウェーハの上面・下面に触れずに 非接触で移載・搬送するロボットハンドに応用できます。
◆ウェーハに、傷をつけず・破損率を下げ・コンタミやパーティクル付着を回避して、歩留まり向上に貢献するハンドリング技術です
LEVIウェーハグリッパーをみる
超音波を適用した非接触チャックのしくみ
ウェーハを非接触吸着する「LEVIウェーハグリッパー」という製品があります。LEVIウェーハグリッパーは、ウェーハを非接触吸着するための装置です。
写真:LEVIウェーハグリッパー/300mm(10インチ)ウェーハを非接触吸着
非接触する吸着する原理を図を交えて説明します。
LEVIウェーハグリッパーの吸着部は、超音波で微振動する振動板になってます。装置を「ON」にすると、振動します。
超音波で振動する振動板は、その直下のウェーハとの間で、加圧した空気の膜を生成することができます。「スクイーズ膜効果」といいます。
振動板には、数か所に「穴」が開いており、微振動すると同時に、穴から吸引します。
「吸引」することで、ウェーハを振動板に引き寄せます。
そして、超音波が生成する「スクイーズ膜効果」の空気膜の反発力でウェーハを押し返します。
「吸引」+「スクイーズ膜効果」で、非接触吸着しています。
LEVIウェーハグリッパーをみる
動画:ウェーハを非接触吸着
動画を解説:
◆LEVIウェーハグリッパーをロボットに持たせてハンドにしてます。
◆ステージに載せたウェーハをピックアップ→45°フリップ→プレース→ピックアップ→45°フリップ→プレースを繰り返します。
◆LEVIウェーハグリッパーは、ウェーハの上面・下面に触れずに上から吸着しています。
◆動画の最後では、数㎜の負荷さがある位置からウェーハを上に吸い上げて非接触吸着してます。深さがあるトレーからピックアップする応用があります。
LEVIウェーハグリッパーをみる
ウェーハの清浄度を保持して移載・搬送できる理由
1.ベルヌーイチャックのようにエアーブローしない!
→エアーからの汚染リスクが無い
2.ベルヌーイチャックのようにエアーブローしない!
→クリーンルームに浮遊している小さなホコリ・チリ・パーティクルを飛散させない!
3.非接触だから!→接触に起因する異物・コンタミ転写リスクを回避!
LEVIウェーハグリッパーをみる
ウェーハの破損・擦り傷のリスクを低減できる理由
1.非接触だから!→接触に起因する破損・擦り傷のリスクを回避!
2.ウェーハに加わる力を分散して吸着できる!
→ベルヌーイチャックのようにウェーハに加わる力が集中しない!
→割れ・ひび・破損を回避!
LEVIウェーハグリッパーをみる
上工程の歩留まり向上・不良率削減に貢献
LEVIウェーハグリッパーにより、
ウェーハの清浄度を保持して、移載・搬送することができ、
ウェーハの破損・擦り傷のリスクを低減することにつながります。
これが、上工程の歩留まり向上・不良率削減に貢献できる理由です。
ガラスコア基板への応用
Intelが、従来の有機基板を ガラスコア基板(無機)へ置き換える研究が話題になりました。
半導体 先進パッケージングでは、必見の話題です。
パッケージングのコア基板が、有機か?無機か?そして、どのように、移載・搬送するか?もテーマになる可能性があります。
LEVIウェーハグリッパーは、ガラス基板を非接触で吸着して、移載・搬送する用途があります。
ガラス基板の移載・搬送方法をご検討の方に、選択肢の一つになる可能性がございます。次の動画に、非接触でガラス基板をハンドリングする事例が掲載されております。
動画:ガラス基板を非接触で吸着・移載・搬送する動画
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