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非接触クリーナーの選び方完全ガイド| 異物除去・静電気対策の除塵装置

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非接触クリーナーの選び方完全ガイド| 異物除去・静電気対策の除塵装置
● クリーン化技術ガイド

非接触クリーナーの種類と選び方
ロールtoロール・枚葉・凹凸基材に適した除塵装置を比較

フィルム、電池電極、金属箔、ガラス基板、樹脂トレーなど、接触による傷や異物転写を避けたい製品には、非接触クリーナーが有効です。 本ページでは、ロールtoロール、枚葉シート、凹凸・立体基材という3つの用途別に、非接触クリーナーの種類と選定の考え方を分かりやすく整理します。

更新日:2026年7月 製造・生産技術・品質保証ご担当者様向け 読了目安:約10分

01 デリケートな基材で非接触クリーナーが選ばれる理由

粘着ロールやブラシを製品表面に接触させるクリーニング方式は、やや押し付けられた異物や、物理的に掻き取る必要がある異物に有効です。一方、フィルム、金属箔、電池材料、ガラス基板などのデリケートな基材では、接触そのものが品質上のリスクになる場合があります。

使用条件やメンテナンス状態によっては、接触圧による微細な傷、粘着ロールに付着した異物の再転写、ブラシの摩耗粉や毛の脱落などが発生する可能性があります。また、凹凸や高低差のある製品では、接触部材が表面全体に均一に追従できないこともあります。

非接触クリーナーは、除電、エアーブロー、吸引などを組み合わせ、製品に直接触れずに異物を浮かせて回収します。静電気による吸着力を低減し、浮き上がった異物をその場で吸引することで、傷、転写、再付着のリスク低減を図ります。

△ 接触式で確認したいポイント

  • 接触圧による表面傷や変形の可能性
  • 粘着ロールに付着した異物が再転写する可能性
  • ブラシの摩耗粉や毛が新たな異物になる可能性
  • 凹凸面や高低差のある製品では除去ムラが生じる場合
  • 定期メンテナンスの頻度

✓ 非接触方式の主な特長

  • 製品に接触圧を加えずに異物除去を行える
  • 「触らない」という安全・安心。
  • 除電により静電気による異物の吸着力を低減できる
  • 水や薬液を使わない。ドライ方式でラインに組み込みやすい
  • ランニングコストが低い
  • メンテナンスが簡単
  • 凹凸面や立体形状にも対応できる方式がある
接触式と非接触式は、どちらか一方が常に優れているわけではありません。
異物の大きさ、付着力、基材の材質、搬送速度、許容できる接触圧などに応じて選び分けることが重要です。

02 用途別|非接触クリーナーの選び方

非接触クリーナーは、対象物の形状と搬送方法によって適した方式が異なります。まずは、クリーニングしたい対象がどれに当てはまるかをご確認ください。

クリーニングしたい対象は?
① ロールtoロールで
連続搬送している
FILM / FOIL / PAPER

フィルム、金属箔、紙などを巻き出し・巻取りしながら連続クリーニングしたい。

設置箇所が中空区間か、バックアップロール上かによって候補機種が変わります。

② 枚葉シート・基板を
搬送しながら除塵したい
CUT SHEET / BOARD

カットされた電極シート、基板、パネルなどを、1枚ずつコンベアで搬送しながらクリーニングしたい。

③ 表面に凹凸や高低差があり
装置を近づけにくい
3D / TRAY / JIG

トレー、治具、成型品など、平面ではない対象や、クリーナーを一定距離まで近づけにくい用途で除塵したい。

どの方式が適しているか分からない場合

基材幅、搬送速度、異物の種類、片面・両面、設置可能スペースをお知らせください。現場条件に合わせて候補機種を整理します。

使用条件から機種を相談する

03 代表機種3種の比較表

用途別に選ばれる代表的な非接触クリーナー3機種を、設置条件、除去原理、得意な形状、主な用途で比較します。

機種 主な設置条件 除去の仕組み 得意な形状 主な用途例
スタティックエア バックアップロールがない中空区間に設置可能 除電、フラットジェットノズルのエアーブロー、吸引スリットを組み合わせて異物を除去 ロールtoロールで搬送されるフィルム、箔、ガラスクロス、不織布 電池の正極材・負極材、銅箔、アルミ箔、セパレータフィルム、キャリアフィルム(PET)、包装フィルム
クロスジェット バックアップロールに沿わせて設置 サブソニックエアーで表面近傍の境界層を乱し、微細粒子を浮き上がらせて吸引 バックアップロール上を走行するフィルム、薄膜、紙 フィルム、紙、薄膜材料の表面に付着した微細粒子の除去
3Dクリーナー
タイフンクリーン
コンベア上の枚葉物、または凹凸・立体形状の対象物 除電、回転式パルスエアーブロー、吸引を組み合わせて全面をクリーニング 枚葉シート、基板、トレー、治具、立体成型品 電極シート、ガラス基板、トレー(レンズ・電池材料・チップ・電子部品)、治具、電池セルケース、セラミックグリーンシート

04 選定前に確認したい条件

非接触クリーナーは、対象物の形状だけでなく、基材の走行状態や異物の付着力、設備条件によって適した仕様が変わります。

1. 基材の種類フィルム、金属箔、紙、ガラス、樹脂、電極材など
2. 基材幅・対象寸法有効幅、厚み、枚葉サイズ、立体物の外形寸法
3. 搬送速度ライン速度、停止・間欠・連続運転の別
4. 片面・両面クリーニングする面と装置の配置条件
5. 異物の種類粉塵、繊維、切粉、スリットカス、樹脂粉など
6. 異物の付着状態表面に載っているだけか、静電気や油分で強く付着しているか
7. 基材の走行安定性ばたつき、蛇行、たるみ、振動の有無
8. 設備条件設置スペース、圧縮空気、集塵機、配管、メンテナンススペース

05 ロールtoロール工程の非接触クリーニング

中空区間に設置する場合|スタティックエア

バックアップロールを設けられない中空区間では、非接触ウェブクリーナーのスタティックエアが候補になります。

イオナイザで基材表面の静電気を中和し、フラットジェットノズルからのエアーブローで異物を浮かせ、吸引スリットから回収する構造です。

バックアップロール上に設置する場合|クロスジェット

バックアップロールに巻き付いた状態でクリーニングしたい場合には、クロスジェットが候補になります。

専用ノズルから高速エアージェットを噴射し、フィルムや紙の表面近傍に形成される境界層を乱します。これにより表面に付着した微細粒子を浮き上がらせ、周囲の気流とともに吸引します。

06 枚葉シート・基板の非接触クリーニング

カットされた電極シート、ガラス基板、プリント基板などを、1枚ずつコンベアで搬送しながら除塵する場合には、3Dクリーナー タイフンクリーンが候補になります。

イオナイザで静電気による吸着力を低減した後、回転式のパルスエアーブローノズルが対象物の広い範囲に気流を当て、浮き上がった異物を吸引・回収します。

07 凹凸・立体基材の非接触クリーニング

平滑なフィルムやシートだけでなく、表面に凹凸や段差がある製品、トレー、治具、立体成型品などでも、異物除去が必要になることがあります。

タイフンクリーンは、回転するパルス状の気流を利用することで、一方向のエアーブローだけでは届きにくい面や、高低差のある対象物に対してもクリーニングを行える方式です。

08 非接触方式が適さない場合

△ 除去しにくい異物

  • 油分や粘着成分を含む異物
  • 基材表面に固着、焼き付き、融着した異物
  • 基材表面にしみ込んだコンタミ
  • 液状・スラリー状のコンタミ

✓ 非接触方式が向く異物

  • 静電気で付着したホコリや繊維
  • 表面に載っている乾燥した粉塵
  • 加工後に残った軽量な樹脂粉・微粒子・金属粉
  • 接触による傷や転写を避けたい製品上の異物

09 よくある質問

Q. 非接触クリーナーとは何ですか?

製品に直接触れず、除電、エアーブロー、吸引などを組み合わせて、異物、ゴミ、ホコリを取り除く除塵装置です。

Q. 接触式クリーナーと非接触クリーナーの違いは何ですか?

接触式は粘着ロールやブラシを製品表面に接触させて異物を除去します。非接触式は、除電と気流によって異物を浮かせ、吸引して回収します。

Q. スタティックエアとクロスジェットの違いは?

スタティックエアは、バックアップロールがない中空区間に設置し、除電・エアーブロー・吸引を組み合わせて異物を除去します。クロスジェットは、バックアップロール上を走行するウェブに高速エアージェットを当て、表面近傍の境界層を乱して微細粒子を吸引します。設置場所と基材の走行状態が主な選定ポイントです。

Q. タイフンクリーンはロボットにも設置できますか?

対象物の形状、ロボット可搬重量、配管、電源、エアー供給、吸引経路などの条件が合えば、ロボットへの搭載を検討できます。対象物の周囲を移動しながら除塵したい用途では有効ですが、実際の搭載可否はレイアウトと動作条件の確認が必要です。

Q. 電池電極にも使用できますか?

使用できます。ロールtoロール搬送中の電極材にはスタティックエアやクロスジェット、枚葉化された電極シートにはタイフンクリーンが候補になります。活物質の剥離、基材のばたつき、防爆条件などを確認したうえで選定します。

Q. セパレータフィルムにも使用できますか?

使用を検討できます。セパレータは薄く、軽く、帯電しやすいため、搬送張力、ばたつき、ノズル距離、エアー条件を慎重に調整する必要があります。実基材テストによる確認をおすすめします。

Q. スリットカスも除去できますか?

表面に付着した軽量なスリットカスや繊維状異物は除去対象になります。ただし、巻取ロール端面に食い込んだカスや、粘着性・重量のある異物は別方式が適する場合があります。スリッター直後の表面除塵か、巻取端面の除塵かによって機種が異なります。

Q. 静電気だけ除去することはできますか?

可能です。異物除去を行わず、イオナイザによる除電だけを行う構成も検討できます。ただし、異物がすでに付着している場合は、除電後にエアーブローや吸引を組み合わせた方が効果的です。

Q. イオナイザの寿命はどのくらいですか?

寿命は使用時間、周囲環境、放電針への汚れ付着、清掃頻度などによって変わります。一定期間で必ず交換する部品というより、除電性能、放電針の摩耗や汚れ、警報表示などを確認しながら保守します。

Q. メンテナンス頻度はどのくらいですか?

粉塵量、運転時間、使用環境によって異なります。主な点検対象は、イオナイザの放電針、エアーノズル、吸引スリット、配管、集塵機フィルターです。最初は短い周期で確認し、汚れ方を見ながら現場に合った保守周期を決めます。

Q. 集塵機は他社製でも使えますか?

必要な風量、静圧、フィルター性能、配管径、異物の性状を満たせば、他社製集塵機を使用できる場合があります。ただし、性能不足や配管損失によって除去効果が低下することがあるため、仕様確認が必要です。

Q. 防爆仕様はありますか?

対象となる粉塵、溶剤、危険場所区分、使用国の規格によって対応可否が異なります。標準機をそのまま防爆エリアへ設置できるとは限りません。対象物質と設置場所の防爆条件を事前に確認してください。

Q. クリーンクラスはいくつまで対応できますか?

使用可能なクリーンクラスは、装置材質、発塵性、排気方法、集塵機、配管、メンテナンス方法などによって決まります。クリーンクラスの数値だけで判断せず、現場の清浄度要求と装置構成を確認して選定します。

Q. 海外工場にも納入できますか?

海外工場への納入もご相談いただけます。納入国、電源仕様、圧縮空気条件、現地規格、輸送、据付、アフターサービス体制などを確認したうえで対応内容を検討します。

Q. デモ機は借りられますか?

機種、貸出状況、対象用途によりデモ機貸出をご相談いただけます。基材、異物、基材幅、搬送速度、設置条件などを事前にお知らせください。

Q. 現場テストは可能ですか?

現場条件、対象機種、日程、設置スペース、安全条件などを確認したうえで検討します。まずはサンプルテストやオンライン打合せで条件を整理し、その後に現場テストへ進む方法もあります。

Q. オーダーメイド幅に対応できますか?

機種ごとの製作可能範囲内で、基材幅や有効幅に合わせた仕様を検討できます。基材の蛇行量、両端の余裕、片面・両面、設置スペースも含めて装置幅を決定します。

Q. 搬送速度が速くても使用できますか?

対応可能な搬送速度は、基材、異物、装置幅、ノズル距離、必要な除去レベルによって異なります。ライン速度をお知らせいただき、実基材テストを含めて評価します。

Q. 片面と両面のクリーニングに対応できますか?

装置構成と設置スペースが確保できれば、片面・両面のいずれも検討できます。両面の場合は、基材の走行安定性や上下装置の配置、配管スペースも確認します。

Q. 圧縮空気は必要ですか?

エアーブロー方式の機種では圧縮空気が必要です。必要圧力や空気消費量は、機種、装置幅、運転条件によって異なります。

Q. 既存ラインへ後付けできますか?

設置スペース、基材の走行安定性、配管経路、圧縮空気、集塵機、メンテナンススペースなどの条件が合えば後付けを検討できます。

Q. 非接触クリーナーで除去しにくい異物はありますか?

油分を含む異物、粘着性の高い異物、基材に固着した異物、表面に食い込んだ粒子などは、非接触方式だけでは除去しにくい場合があります。

このFAQで解決しない場合

基材、異物、搬送速度、設置スペースなどをお知らせください。技術相談、デモ機、テスト、見積依頼をまとめてご相談いただけます。

用途に合った非接触クリーナーを相談する

基材の種類、基材幅、搬送速度、異物の状態、設置スペースなどを確認し、現場条件に適した非接触クリーナーをご提案します。実基材によるテストやデモ機についてもご相談ください。

お問い合わせ・デモ機貸出のご相談

K.BRASCH

この記事を書いた人

ケー・ブラッシュ商会
編集チーム

このブログは、お客様に一歩先の効率化を提案したい編集チームが執筆しています。
担当30年以上のベテランから現場を駆け回る2年目の若手まで、複数の視点でヨーロッパ最先端の機械の魅力をお伝えします。
導入検討に役立つ最新情報や成功事例など、「現場で本当に必要な情報」をお届けしますので、御社のものづくりに是非お役立て下さい!


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